【7月11日】何より大切なもの
- 公開日
- 2023/07/11
- 更新日
- 2023/07/11
校長のひとりごと
昨日、福岡、佐賀、大分には線状降水帯が相次いで発生し、福岡と大分には「大雨特別警報」が発令され、各地で大きな被害が出ています。久留米市田主丸町では近くの山が崩れ土石流が発生し10人の方が巻き込まれたり、佐賀県唐津市でも土砂崩れが起きたり、各地で河川の氾濫や増水などで多くの住宅が浸水等の被害となっています。昨夜10時の時点で、福岡・佐賀で亡くなられた方が5名、佐賀・大分で安否が確認できてない方が3名とのことです。胸が痛みます。今朝の西日本新聞『春秋』にも次のようなことが載っていました。
先日の小欄で「最大の警戒をいま少し」と書いたばかりなのに。記録的豪雨が九州北部を襲った。各地で線状降水帯が発生し、福岡県や大分県に最大の警戒レベル5となる大雨特別警報が発表された。大小の土砂崩れが各所で発生した。亡くなった人もあり、胸が痛む。川も氾濫し、自宅が大変な状況になった人も数えきれぬだろう。浸水は病院や商店にも。田畑の被害もいかほどか。「いま少し」とはいつまでなのか。空がからりと晴れても、被害は消えてなくならない。沈む気持ちも。突然絶たれた日常も。どうか家族や友人、ご近所さんと励まし合ってほしい。
豪雨にはさまざまな表現がある。大雨特別警報は「数十年に1度の大雨」。線状降水帯は「顕著な大雨」。いつどんな情報が出たらどのように行動すればいいのか、いまだに分かりにくい。「数十年に1度」が何度も起こればなおさら。
今回、テレビやネット上に示された地図を見て驚いた。いつもの雨だと黄色と赤色で覆われるのに、紫色と黒色が広がった。土砂災害や河川氾濫の危険度を色で示しており、黒色は警戒レベル5。すでに発生している可能性が極めて高く「命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保して」と呼びかける事態だ。黄色の段階から避難の準備を進めたい。大雨被害が多い九州で、私たちは一つ一つ備えをしてきた。いま少し、あと少し。何とか皆で乗り切りたい。
今日は朝からたいへん暑くなっていました。天気予報では今週末には梅雨明けも…という一方で、まだ明日も天気は不安定な状況とも。今回の大雨が残した爪痕は残ったままです。これから、さまざまなところでの復旧作業が続きます。地盤が緩んでいるところも多く、またこの暑さですから二次災害(被害)が起きないように気をつけていかなければなりません。
毎年のように起きる大雨による災害。備えを充分にしつつも、あっという間に生死を分けるような状態に。避難のタイミングも難しいのですが、昨今の状況を考えるとコラムにもあるように、“空振り”になったとしても黄色の「注意報」の段階から早めの避難準備が必要なのだと痛感させられます。何より大切なのは「命」なのですから…