【9月27日】子どもたちってすごい!
- 公開日
- 2023/09/27
- 更新日
- 2023/09/27
校長のひとりごと
昨日の「にんげん学」終了後、子どもたちが退場するとき、私を笑顔にさせてくれる出来事がありました。9月19日のひとりごとに載せましたが、私に「校長先生は、何で先生になったんですか?」と質問した子が、体育館で私に
「校長先生、ホームページに私のこと、載せてくれてありがとうございました!あの日の夜、その記事を読んで、めっちゃ嬉しくて、めちゃめちゃやる気出て、夜中まで勉強しました!」
と、笑顔で話してくれました。
「そっかぁ。名前を載せなかったけど、わかったよね。そんなに喜んでくれるなんて、私も嬉しいよ」
と言うと、その会話を聞いていたもう一人の子が
『あー、私のことも載せてくれたら、もっと勉強頑張って、もっと点数とれたのになぁ』
とまた笑顔…。そんな素直で素敵な二人に、何だか心がほっこりしました。
そして、先ほど、ある先生が廊下で、
「あ!校長先生、ちょっと聞いてもらえますか?」と。
「はい。何でしょうか?」と私。
「実は、ちょっと生徒のことで感動したことがありまして…」
「髪のとても長かった子が、バッサリと髪を切っていたので『わー、バッサリと切ったんだねぇ』と声をかけると、その子が『自分の髪の毛を切って、寄付したんです(※病気と闘う子どもたちへの医療用ウィッグにするための髪の毛の寄付[ヘアドネーション]のこと)』と教えてくれたんです。それで、大野東中の子どもたちって、誰かのためにとか、困っている人のためにとこうやって寄付したり貢献したりする子どもがたくさんいるなぁって改めて感心させられたんです。何だか、すごく感動して、ついつい校長先生にお話したくなっちゃって…。お時間とらせてすみません」。
私まで、とても嬉しい気持ちにさせてもらいました。たとえ目立つ行為でなくとも、誰かのために役に立つことが世の中にはたくさんあります。日頃の学校の中でも、決して目立つ仕事ではなくとも、真面目に熱心に取り組んでくれる人がいるから成り立っています。ましてや、係や誰の仕事でもないような仕事でも、黙って当たり前のようにしてくれる子もいます。
以前、私が2年生担任をしているときの出来事です。
学級の前の棚に、子どもたちのファイル等を並べて置いていたのですが、ある日の放課後、ふと前の棚を見ると、出席番号順にきれいにファイル等が並んでいたので、クラスに残っていた数人に
「うちのクラスの棚は、本当にきれいに整理されていて気持ちいいねぇ」
と言うと、一人の子がこんなことを教えてくれました。
「先生がいつも整理整頓のことを言うからということもあるけど、実はAちゃんが毎日のように、放課後、棚の中を完璧にきれいにしてくれてるんです」
「えっ?そうなの?」
「そうですよ。Aちゃんすごいんです。それにみんなに優しいし…」
Aちゃんは、クラスの中ではとてもおとなしく、いろいろな場面でも表に出てくるような子ではありませんでした。係でもないのに、言われたわけでもないのに、自分から進んで棚の整理をしてくれるAちゃんの行為に私はとても感動しました。次の日の朝の会で、Aちゃんの許可を得て、みんなの前でそのことを紹介し、感謝の気持ちを伝えました。
「Aちゃんのように、たとえ係じゃなくたって、友達のために、クラスのために…とたとえ気づかれなくとも、頑張れる人ってすごいね!Aちゃんのように、気配りや心配りが自然とできるような人になりたいね。そして、そういうことに気づくことができるようになりたいし、感謝の気持ちをもっていたいね。私(先生)も見習わなきゃと思いました」
知らなかった子どもたちもたくさんいたようですが、自然とみんなが拍手をしてくれました。Aちゃんは、照れくさそうにしながらも嬉しそうでした。
それから、クラスの中では、掃除を今まで以上に頑張ったり、帰るときに机を並べて帰る子、プリントを配っているときには誰からともなく手伝ったりする子が増えていきました。何か手伝ってほしいときに「だれか手伝ってくれる?」と言うと、たくさん手が挙がるようになりました。Aちゃんのおかげで、「いいこと」がどんどん広がっていきました。
子どもたちは、よくなりたい!人の役に立ちたい!成長したい!と、みんな思っています。そんな子どもたちのよさに気づく目を持ちたいと思います。やっぱり、子どもたちってすごい!