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【11月24日】徳は孤ならず

公開日
2023/11/24
更新日
2023/11/24

校長のひとりごと

 11月22日、本校では「筑紫地区人権教育交流推進委員会研究協力校事業」として昨年度から2年間の委嘱を受けた大野東中学校ブロック(大野東中・大野東小・大城小・大野北小)研究発表会をそれぞれの学校で行いました。本校には、筑紫地区管内中学校の先生方や大野城市教育委員会の方々、福岡教育事務所の方々など100名以上が来校され、道徳科と社会科(3年3組)の全クラスの授業を参観していただきました。授業後の研究協議会では、来校された先生方や講師の先生から、今後の課題や方向性についてのご指導やご助言をいただきました。また、協議会の中でも、そして私が直接話した数人の先生からも次のようなお褒めの言葉をいただきました。
「子どもたちが、どのクラスも落ち着いていますね!」
「聞く態度がよく、意見もきちんと言える子どもたち、素晴らしいですね!」
「先生方が、一生懸命に授業されてることが伝わってきますね!」
 子どもたちや先生方の頑張りを見てくださって、たいへん感心されていました。授業の内容はもちろん大切なのですが、授業に向かう姿勢や態度などを褒めていただくことは、本当に嬉しいことです。これからも、子どもたちと共に学び続ける教師でありたいと思います。

 さて、『未来を変える偉人の言葉』という本に次の言葉が載っています。

 「徳は孤(こ)ならず。必ず隣あり」
 紀元前550年頃、中国の魯(ろ)の貧しい家庭に生まれた孔子は、3歳で父を失い、家族を養うため、倉庫番や牧畜の飼育係をしながら勉強をしたとされる。晩年は弟子の教育に力を入れ、その教えは口頭で弟子たちが語り継いだ後、紀元前2世紀に「論語」として編纂された。他にも儒学の祖と呼ばれるなど、その後の中国の思想、政治に大きな影響を与えた。孔子の生きた当時、中国派度重なる内乱と権力抗争により、国の領土が200以上に分裂している状態であった。そんな中、孔子は、全国各地を廻りながら、「武力で人民を支配するのではなく、思いやりの心や礼儀、規範といった『徳』を身につけ、道徳で治めるべきだ」と説いた。この「徳は孤ならず。必ず隣あり」という言葉は、「徳を身につけている人は、孤独にならない。必ず良き理解者や協力者に恵まれる」という意味。孔子が熱心な教育者で、いつも思いやりをもって弟子に学問を教えたからこそ、彼の言葉がこうして後世に伝えられたのかもしれない。

 世界では、戦争や紛争が今なお続いています。罪のない人々の命が奪われ、住む場所を奪われ、大切な日常を奪われています。孔子の言葉のように「思いやりや礼儀」「相手を敬う気持ち」「規範意識」などが互いにあれば…と思います。
 大野東中の子どもたちは、今回の発表会でもたくさんの先生方に褒めていただいたように、本当に思いやりが深く、素直で素敵な子どもたちばかりです。人の話をきちんと聞き、考え、よりよい行動をしようとする子ばかりです。きっと、これからも良き理解者・協力者に恵まれ、さらに成長してくれると思います。人として大切な今の気持ちや姿勢をこれからも持ち続けてほしいと思います。