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【1月11日】為せば成る

公開日
2024/01/11
更新日
2024/01/11

校長のひとりごと

 月刊誌『知致』の巻頭に、JFEホールディングス名誉顧問の數土文夫(すどふみお)さんという方のが、上杉鷹山(うえすぎようざん)のことにふれた次のような言葉が載っていました。

 上杉鷹山(1751〜1822)、第九代米沢藩主。17歳で養子先の藩主に就任、破産寸前の藩財政を立て直し、江戸時代屈指の健全財政を確立した江戸時代の名君です。領主・領民一体となった治水、農地開発、桑の栽培、養蚕の奨励、絹織物として米沢織に代表される殖産興業、さらには藩校「興譲館(こうじょうかん)」の創設による子弟の教育、完全な飢饉の救済など、江戸期の藩主としては隔絶した成果を挙げています。アメリカ第35代大統領ジョン・F・ケネディが、最も敬意を表す日本人として鷹山の名前を挙げたという話もあります。その鷹山の遺訓が次の言葉です。
「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」
(何事もやればできる。が、やらなければ何一つできない。できないのは、ただ、やらないだけなのだ。他に理由などない)
 21世紀の現在、寿命は延び、人生は永くなりました。誰もが平等に充分な時間が与えられたいま、一層重みのある言葉として心に響いてきます。
「為せば成る…」、多くの方がどこかで聞かれたり見られたことがあるのではないかと思います。最初から「できない」「できるわけがない」ときめつけず、どうしたらいいか考えチャレンジする。何より動く、行動することの大切さを教えてくれています。そして、そんな気持ちにさせるようにするためのヒントが先日紹介したデール・カーネギーの『人を動かす』の中にあります。

「人を変える魔法の力」
 人を変えることについて話をしよう。もし秘められた才能に気付かせることができれば、文字通り人を変身させることができる。これは決して大げさな表現ではない。ハーバード大学の教授を務めた偉大な心理学者ウィリアム・ジェームズの名言を紹介しよう。
「私たちは本来あるべき状態と比べると、半分しか目覚めていない。人間はふだん使っていない多種多様な力を秘めているが、自分の限界よりずっと狭い範囲で生きている」
 まさにそのとおりだ。あなたはふだん使っていない多種多様な力を秘めている。そのひとつが、人を褒めて奮い立たせ、自分の可能性に気付かせる魔法の力だ。
 反感を抱かせずに人を変えるために、どんなにわずかな進歩でも、心を込めて惜しみなく人を褒めよう。相手は気分をよくして、より一層の努力をするに違いない。

 子どもたちの小さな進歩や成長に気付く感性、気付く目をもち、「必ずできる」「きっとできる」「もっとできる」という気持ちで寄り添い、共に伸びていこうとする姿勢で、これからも子どもたちと向き合いたいと思います。