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思いを歌に…

公開日
2024/01/25
更新日
2024/01/25

お知らせ

 各クラスの授業をまわっていたら、音楽室から歌声が聴こえてきました。3年6組の音楽の授業で、卒業式の式歌『群青』を練習しているところでした。この曲は2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた福島県南相馬市立小高(おだか)中学校の平成24年度の卒業生と小田美樹先生という方によって作られました。
 小高中学校の校区は2011年の東日本大震災による原発事故のため、多くの住民が北海道から九州まで、散り散りに避難しなければいけませんでした。当時、平成24年度の卒業生が中学1年生の時です。学年の生徒は106名、2人は津波の犠牲になり、97人が避難のために街を離れました。残った生徒はわずか7名。2年生になったその子どもたちが大きな日本地図に仲間の顔写真を貼り付けながら、「遠いね」「でもこの地図の上の空はつながってるね」など、口々につぶやき出したそうです。その日から小田先生は子どもたちのつぶやきを綴っていきました。そのつぶやきこそが、この「群青」という歌詞になったのです。そのときの思いを想像するだけで、胸がいっぱいになります。
 その思いのいっぱい詰まった曲を今、3年生が一生懸命練習しています。今日、3年6組の子どもたちの歌声を聴きながら、私(校長)の涙腺が…。これからもっともっと練習して素敵な歌に仕上げてくれるはずです。子どもたちの立派な姿を、素敵な歌声を3月の卒業式のときに、保護者の方、来賓の方々に届けられることを楽しみにしています。

♪群青♪
ああ あの街で生まれて君と出会い
たくさんの想い抱いて一緒に時を過ごしたね
今旅立つ日 見える景色は違っても 
遠い場所で君も同じ空 きっと見上げてるはず
「またね」と手を振るけど明日も会えるのかな
遠ざかる君の笑顔今でも忘れない
あの日見た夕日 あの日見た花火 
いつでも君がいたね 当たり前が幸せと知った
自転車をこいで君と行った海 
鮮やかな記憶が 目を閉じれば群青に染まる
あれから二年の日が僕らの中を過ぎて 
三月の風に吹かれ君を今でも想う
響けこの歌声 響け遠くまでも 
あの空の彼方へも 大切な全てに届け
涙のあとにも見上げた夜空に希望が光ってるよ
僕らを待つ群青の街で ああー
きっとまた会おう あの街で会おう 
僕らの約束は 消えはしない 群青の絆
また 会おう 群青の街で