【3月6日】ありがとう
- 公開日
- 2024/03/06
- 更新日
- 2024/03/07
校長のひとりごと
トップページにも載せているように、今日は3年生は体育館での卒業式練習が行われました。その後、3年部の先生方から子どもたちへの激励メッセージ、最後に、先生方が作成された思い出のスライドショーが行われていました。スライドショーでは、懐かしい写真と映像が流れ、子どもたちにも先生方にも笑顔が溢れていました。
明日は、1時間目が3年生の「修了式・同窓会入会式」、2時間目が2年生も参加して行う「卒業式リハーサル」、そして最後の学年集会と学級活動となります。いよいよ、中学校三年間が終わろうとしています。明日の修了式で私は2つの柱で話をさせてもらおうと思っています。私の精一杯の思いを子どもたちに伝えたいと思います。卒業式の時期になるといつも思い出すことがあります。私は担任をしているとき「班ノート(大学ノートに班の中で一人1日1ページの思いや気づいたことなどを書いて担任に提出しながら順番に回していくもの)」なるものをしていたのですが、卒業が近づいていたころ、次のようなことを書いてきてくれた子がいました。
昨日は三送会(3年生を送る会)だということをすっかり忘れていた。ホント、何だか実感なかった。もう送られる側になったんだ…。最近3年間の思い出をビデオでみているけどすっごくなつかしくて時が過ぎるのが早いなぁと思う。
班ノートも再開してからもう16日が過ぎてしまいました。このクラス、この学年でいられるのも本当にわずかになってしまいました。私の3年間は本当に最高でした。あの頃に戻りたいという気持ちはきっと大人になっても変わらないだろうと思います。
つまづいたときもあったし、逃げ出したくなったときもあったけど,支えてくれた人がいたからこそここまでこれたと思います。感謝したい相手は山ほどいて感謝の言葉がありすぎて…。3年間短かったけど思い出のいっぱいつまったものになりました。友達も先生も後輩も○○中のみんなが大好きです。今までこんな自分を支えてくれてありがとう!
今はただ「ありがとう」、それしか伝えられないけど、ずっと思っていた言葉、本当の感謝の気持ち、一言の言葉で伝わるか心配だけれどこれが私の本音「ありがとうございました」
こうやってあたたかさを感じてしまうと、涙があふれそうなほど嬉しくてたまらない。「ありがとう」じゃ言い表せないけど、でもやっぱりこれしか言えなくて…「ありがとうございました」。
なんか、素敵なメッセージだと思いませんか?この子は、勉強も行事も部活動もいつも一生懸命に頑張っていた子です。この文章にも表れているように、とても優しくて決して感謝を忘れない子でした。
卒業式の前日(つまり今年度でいう明日)、3年生は最後の学級活動が終わると食事をとらずにすぐ下校となります。私は学級活動後、職員室で自分の食事を済ませ、1、2年生の子どもたちの教室飾り付けの前に、階段を上ろうとしました。すると、上からその子ともう一人の私のクラスの子が降りてきたのです。てっきり、全員帰っていたものと思っていた私はびっくりして、
「どうしたの?なんかあったの?」
『いえ…ちょっと…すみません…』
「ん?なになに?」
『先生、ごめんなさい。本当はすぐに帰らなくちゃいけなかったのに…。実は、○○ちゃんと教室の掃除してました…』
「え?なんで?もう大掃除も十分にしたし、このあと後輩達がまたきれいにしてくれるよ」
『はい。わかってるんですけど…。でも、私たちはこの教室にたくさんの素敵な思い出があります。たくさん、いい思いをさせてもらいました。あの教室で、みんなや先生とかけがえのない出会いをして、たくさん優しくしてもらって、めちゃめちゃみんなで頑張って、いつも全力で何事にも取り組んで…。だから、たくさんお世話になった教室を感謝の気持ちを込めて、もう一回きれいにしよう!って、○○ちゃんと一緒に掃除してたんです…』
私は、なんて素敵な子たちなんだろう…と改めて思いました。こんな素敵な子どもたちと出会わせてもらって本当に幸せだったな。こんな素敵な子たちが卒業するのか。やっぱりさみしい…。何だか感動と感謝で胸がいっぱいになりました。私たち教師は、こんな素敵な子たちと一緒に学ぶことができる。決してお金では買えない素敵な“宝物”を子どもたちからいただける…。よし!明日の卒業式、子どもたちの「呼名」、全力で思いをたくさん込めてしよう、子どもたちの一生の思い出になるような一日にしようと、決意を新たにしたことを覚えています。
明日、私にとっては大野東中での初めての修了式。そして子どもたちにとっても、一生でたった1度しかない中学3年生の修了式であり、かけがえのない一日。私の精一杯の感謝を3年生の子どもたちに届ける一日にしたいと思います。