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【6月17日】微差が大差

公開日
2025/06/17
更新日
2025/06/17

校長のひとりごと

 清水克彦さんの著書『知って得するすごい法則77』の「1.01と0.99の法則~微差が大差になる~」からです。


 「微差が大差になる」

 この言葉も、筆者が在京放送局時代、後輩に語り、今は大学で学生たちに語っている言葉です。政財界やスポーツ界など、さまざまな分野の成功者を取材する度に感じてきたのは、「当たり前のことを当たり前にこなしてきた人は強い」ということです。

 具体的に言えば、「当たり前のこと」は業種や立場で異なりますが、人には真摯に接する、約束や時間を守る、お世話になったらお礼状を送る、基礎的な練習を怠らない、自分をつねにアップデートする努力をしている、といったところです。

 楽天の創業者、三木谷浩史氏の著書『成功のコンセプト』には、微差が大差になることを示す法則が示されています。それが「1.01と0.99の法則」です。

 毎日、少しずつ努力をすることを1.01という数字で表し、これを365乗すると、1年後には37.78になります。これに対し、毎日、少しだけの努力を怠ることを0.99という数字に置き換え、365乗すると、1年後には0.03にまで減少していきます。1.01の365乗と0.99の365乗…。スタートはそれほど違わないのに、毎日ほんのわずかでも上積みをしている人と、そうでない人とでは大差がついてしまうというわけです、1年後、今の37.7倍の自分になるか、それとも0.03倍の自分になるのかは、わずかな努力の積み重ねがあるかないかで決まるということです。

 起業家として大成功を収めた三木谷氏とは比べるべくもありませんが、筆者も、40代後半あたりから、望外(ぼうがい:望んでいた以上にいいこと)にも、一部のメディアで「いくつものわらじを履くスーパーサラリーマン」と紹介され、インタビューの依頼が相次ぐようになりました。

 特別な才能もなく、商魂もたくましくない筆者ですが、振り返ってみれば、「毎日をゼロにしない」を実践し続けてきたことだけは確かです。…(後略)…


 なるほど…。スタートの1.01と0.99での差はわずか、「0.02」、ところが、1年後には約1260倍の差になるということです。そう考えるととんでもない差です。これらのことが表しているのは「ちりも積もれば山となる」「点滴石を穿(うが)つ」、さらには「継続は力なり」「千里の道も一歩から」などに続くものであると思います。

 このコラムに書かれていた実践例としては、「見たいテレビを少し我慢して、15分だけ専門分野に関する関する本を読む」とか「疲れて帰宅しても、本の原稿を1ページだけでも書いておく」…などでした。確かに、一日でみれば本当に“わずか”なことなのかもしれません。それでも毎日続けることで、1年後、2年後…10年後には大きな差となっていくことは想像できます。

 ただ、続けることがなかなか難しい…。例えば、「一日、10分の筋力トレーニングをする」「毎日、1時間程度のウォーキングをする」と決めてもなかなか続かない私…。うーん…、怠け者の私を少し反省…。


(ひとりごと 第1039号)