【5月14日】希望
- 公開日
- 2024/05/14
- 更新日
- 2024/05/14
校長のひとりごと
今日午後から、本年度第1回目の学校運営協議会でした。委員の皆様に、今年度の学校経営や運営、取組について、また、いじめ防止等について学校からの説明をしました。そんな中、グラウンドから子どもたちの元気な声が響き渡っていました。開閉会式練習、学年種目練習、ブロック練習等が行われていました。子どもたちは、疲れが出てくる頃かもしれませんが、それ以上に熱い気持ちで精一杯に取り組んでいることがうかがえました。随所に、リーダーはもちろんのこと一人一人の成長、ブロックや全体としての成長も見られます。体育祭成功という大きな目標へ向けて、力を合わせ最後までやり抜いてほしいと思います。明日は、本番へ向けてのリハーサルです。
さて、人間学を学ぶ月刊誌『知致』に義肢装具士の臼井二美男さんとパラ陸上選手の鈴木徹選手の対談が載っていました。
鈴木選手はハンドボール選手として活躍され、高校時代には国体三位の実績を残しました。ハンドボールで大学も推薦で決まっていた矢先、不慮の交通事故にあい、右足のひざから下を失います。入院とリハビリを繰り返す中、出会ったのがスポーツ用の義足の制作に力を入れていた臼井さんと出会います。義足をつけた鈴木選手は様々な競技をする中で高跳びに目覚め筑波大学陸上部に入部。それから鈴木さんと臼井さんの長い付き合いが始まります。鈴木選手はハンドボールで培ったジャンプ力をいかし、あっという間に日本代表に選ばれます。最初に出場したシドニーを皮切りに、アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロ、東京のパラリンピックに鈴木選手と臼井さんは二人三脚で戦っていきます。もちろん二人共に順風満帆な人生ではなく、苦しい時期もありながら粘り強く努力をされてきました。
鈴木選手は、世界の舞台で活躍し続ける秘訣を次のように答えています。
「とにかくたくさん海外に出て行って、世界のトップ選手に顔を見せること。覚えてもらうということもあるし、トップ選手と切磋琢磨することで自分の成長につながる。また、常に新しい技術、トレーニング方法などの最新の情報にアップデートしていくことを心がけている」。
また、一流の義肢装具士として活躍される臼井さんのモットーは、
「プライベートまで仕事のことを考えてしまうくらい仕事に没頭している。また、頼まれたことは絶対に断らないこと。さらに、仕事には絶対に手を抜かないこと」
だそうです。鈴木選手は最後にこう話されています。
「僕はいまの人生を心から楽しんでいます。いろんな辛い出来事がある中でも、常に少し先に目標や課題を設定することで、次はどんな成長ができるかな、これからどんな人生が待っているのかなって、わくわくして仕方がないんですね。そして希望を持ってステップを踏んでいくと、臼井さんとの出逢いもそうなのですが、必ず助けがやってくる、一番よいタイミングで必要な出逢いが用意されるんですよ。だから何事も偶然ではなくて“必然”だと思ってますし、これからも陸上競技や講演活動を通して、希望は失望に終わらないことを伝え続けていきたいですね」
やはり「希望を持ち続けること」「努力をし続けること」「出逢いを大切にすること」が何事においても、どのような分野や仕事であっても重要であることがわかります。人生はいいことばかりではありません。いいことも悪いことも含めて、自分の“学び”にし、前に進んでいくことの大切さをお二人の生き方から教えていただきました。