【11月18日】奇跡
- 公開日
- 2024/11/18
- 更新日
- 2024/11/18
校長のひとりごと
一昨日土曜日は、とびうめアリーナで行われた「筑前地区中体連新人卓球大会」の応援に行ってきました。
女子は「優勝」、男子は「準優勝」し、男女での県大会出場を決めることができました。筑紫区1位で出場した女子は、予選リーグから決勝までほとんどのゲームを着実にとっていき、その強さを見せつけました。予選1位で上がり決勝トーナメントに進んだ男子は、準決勝で優勝候補の平野中と一進一退の攻防を制し、決勝に進みました。決勝でも2-2で迎えた最終のシングルスまでもつれる大接戦の中での素晴らしい準優勝でした。写真は、上が優勝決定後の女子卓球部、下が決勝戦に臨む前の男子卓球部です。卓球部は、1月11日(土)に福岡市民体育館で予定されている福岡県大会に出場します。これからまた目標を立て、課題を克服し県大会に臨んでほしいと思います。
卓球部の皆さん、本当におめでとうございます!!
さて、『PHP12月号』に載っていた、岡山県津山工業高等専門学校3年生の井上裕得さんという方の「生きている奇跡に感謝感謝」という作文を紹介します。
その日は落ちてきそうな曇り空だった。学校の疲れがたまった土曜日で、何をするにも無気力で生産性のない一日を過ごしていた。やるせなさを忘れようとしてか、突然なぞのやる気がわき、理由もなく自転車でおもちゃ屋に行くことを決心し、身支度をして寮を出た。しばらくして自転車のかぎを忘れたことに気づき、寮に戻り再び出かけた。学校前の坂を自転車で降りていく途中で会った友人と他愛もない話をしたあと、コンビニに寄った。カルピスウォーターを買い、自転車に乗って前の横断歩道を渡ろうとした。左右確認をしたあと、渡った。ちょうど道路のセンターラインを自転車の前輪が越えたとき、左から勢いよく車が突っ込んできた。自転車ははね飛ばされ、前輪は大きく変形したが、体は無事だった。これが私の体験した、十八年間で一番のショックである。その日の夜、昼に起きた出来事を思い出していた。もしかぎを忘れずに部屋から出ていたら、友人に気づいていなかったら、そもそも出かけていなかったら。分岐点はいくつもあった。小さな偶然がいくつも重なって初めて事故が起こったのだとわかったと同時に、奇跡は起こるのだとも実感した。
さまざまなメディアで「人が産まれる確率は何十億分の一」「運命の人と出会う確率は何分の一」「今生きていることは奇跡」だとよく耳にする。言葉ではわかっていても、奇跡なんて起こらないと思い、生きてきた。しかし、今回の事故で、今自分が生きていることは、きっとこの事故のようにいくつもの偶然が重なった結果なのだと、奇跡なのだと気づくことができた。そのとき初めて、自分が生まれたことや、これまで生かしてくれたすべてのことに心から感謝することができた。いや、感謝どころではない、感謝感謝することができた。
私も二十数年前、車で優先道路を走っているとき、突然脇道から車が飛び出してきて真横にぶつけられたことがありました。ケガはなかったのですが、かなりの衝撃と精神的にもショックを受けたのを覚えています。その後、あともう少し早く出ていれば…いやもう少し遅く出ていれば…あの道を通らなければ…などと、思い返してもどうしようもないことを考えました。しかし周りの人から、「ケガがなくてよかったですね」「何かが守ってくれたんですよ」「大きな事故から守ってくれる“気づかせ”ですよ」…などと言われ、“なるほど”と感じました。この前の夢講座での徳永玲子先生の話の中でも「今、あなたたちがここにいることは奇跡、たくさんの奇跡が重なり生まれ、たくさんの奇跡が重なって今生きているの」とおっしゃっていました。私たちは“奇跡”で生まれ、多くの人やもの、ことの“おかげで生きている”、“生かされている”と私も思います。日頃からたくさんの“感謝”の気持ちを持ちながら、毎日を精一杯に生きていきたい…そう思います。
そうそう…
1時間目終了後の休み時間、男子卓球部部長の手島翼さん、副部長の、島中蓮さん、楢原悠斗さんが、筑前地区大会の私の応援に対してのお礼を言いに校長室まで来てくれました。聞いたところ、自分たちで話し合って自主的に来てくれたとのこと。本当に立派ですね。卓球だけでなく、日頃の生活、礼儀、挨拶、掃除…、そして何より人間性こそがこれからさらに伸びるために最も大切だと私は思います。彼らはきっとこれからも、決勝の悔しさをバネにして課題意識を持ち努力していくと思います。ますます成長してくれることを心より願っています。それにしても、本当に素晴らしい☆彡