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【12月5日】マナーの本質

公開日
2024/12/05
更新日
2024/12/05

校長のひとりごと

 人間学を学ぶ雑誌『致知』に、マナーコンサルタントヒロコマナーグループ代表の西出ひろ子(にしでひろこ)さんのインタビュー記事が載っていました。西出さんの言葉を紹介します。


 マナーコンサルタントとして主に人材育成に携わり、新入社員から経営者、政治家に致まで、役職や職種を問わず、これまで三百以上の企業・医療法人などでマナー研修やコンサルティングを手掛けてきました。企業によりご依頼内容は様々ですが、いつも必ず伝えているのはマナーの本質です。

 マナーと聞くと、堅苦しい作法や型を思い浮かべる人が多いでしょ? けれど、本来のマナーはそうではありません。マナーを日本語に直せば「礼儀」という言葉になります。礼という字には「思いやり」、儀には「型」という意味がある。つまり、相手の立場に立つ思いやりの心があって初めて、ビジネスにおける作法や型が輝き、実利に繋がるんですね。

 研修では心や気持ちの大切さをご理解いただき、相手の立場に立ってみる、自分事として捉える心を養う。そして、それらをどう行動に移せばいいのか、しっかり考えていただきます。…


 西出さんがマナー講師になった原点は、ご自身の苦しい経験の中で次のように考えられたからだそうです。


「自分とすべてが同じ価値観や考え方の人は絶対にいませんから、異なる意見や考え方の人を受け入れることはできないかもしれない。だけど、受け止めることはできる。それが人としてのやさしさであり、マナーではないか。人の美しさ、あり方についてとことん考えた経験が、私の原点です」


 11月25日のひとりごとに、スターフライヤーの元社長である松石禎己さんの言葉を紹介しました。

「『おもいやりは心、おもてなしは動作』。おもてなしは業種によって、またレベルによって変わるが、おもいやりは変わらない。『おもいやり』の気持ちがなければ『おもてなし』はできない」

 

 お二人の言葉に共通することは、おもてなしであれマナーであれ、根本は「心」であり、相手の立場に立って考えたり思いを馳せたり、自分事として捉えたりすることができる「思いやりの心」が大切なのだということです。思いやりの心があってこそ、おもてなしができたり、よりよいマナーとなって行動に表れるということだと思います。

 日本には外国人観光客があふれ、文化や習慣の違いもあってか、マナーやモラルの問題がニュース等でもとりざたされています。それは外国人に限ったことでもありません。それぞれが、見える相手であっても見えない相手であっても、想像力を働かせ、思いやりの心をもった行動をとることができれば、誰もが笑顔で過ごしやすい生活が送れるのではないかと思います。結局のことろ、何事においても大切なことは「心」だということですね!