【1月27日】聞く力
- 公開日
- 2025/01/27
- 更新日
- 2025/01/27
校長のひとりごと
『人は話し方が9割』がベストセラーになった永松茂久さんの著書『人は聞き方が9割』が書店に並んでいましたので「今度は聞き方か…」と思い、手にしました。
その中で永松さんは、多くの人は「安心感」を求めている。そして、自分のことをわかってほしい、自分の話を聞いてほしいと思っている。だからこそ、コミュニケーションで大事なことはもちろん「話すこと」もありますが、それ以上に安心感を与えつつ「聞くこと」が大切であるとおっしゃっています。また、「実は、会話の主導権を握っているのは、話す側ではなく、話させる側(聞く側)である」とも。そして、「“聞く力”はあの人から学べ」と次のようなことが書かれています。
私はふだん、あまりテレビを見るほうではありませんが、時間があれば勉強のために、必ずその人の番組を見ると決めている人がいます。それは明石家さんまさんです。さんまさんの司会者としての力は卓越したものがある、と思っているからです。さんまさんは芸人ですから、当然トークも抜群です。しかし、『踊る!さんま御殿!!』などをじっくり観察していただけるとわかると思いますが、実はさんまさんはほとんど話していません。たとえ話したとしても、次に振るゲストが話しやすいようにするために自分の話をするだけです。
基本的なスタンスとしては、
「ほー」
「へー」
「はー」
とわざわざオーバーにリアクションをしながら、さんま棒でテーブルを叩いて笑っているだけです。しかし、その会話のコミュニケーションのすべてを握っているのはさんまさん自身なのです。もちろん、さんまさんは日本でトップレベルの芸人さんであり、司会者ではありますが、そういった視点から見ると一般の私たちでも、コミュニケーションにおいて学べることはたくさんあります。今度番組をみることがある時は、ぜひ意識してみてください。
これを読んで、改めてさんまさんの番組を見ました。永松さんの言うように本当に「聞き方」が抜群に上手だということに気づきました。以前から私は、さんまさんが出演されている番組を見ると、どれも面白くて、「さんまさんって、トークの天才だな。相当頭もいいし勉強もされているんだろうな」と思っていました。もちろん、その思いは変わらないのですが、実は、人の話をしっかりと聞き、共感し、その話の内容を拾って広げたり、突っ込んでみたり、適切に評価したりしていました。そのことで話している人までもが笑顔になり、次々に言葉が出てくるのです。
コミュニケーションが大切というときに、私たちは話すことばかりに目が行きがちですが、実は聞く力を磨くことが大事であると思いました。自分のことばかり話そうとするのではなく、まずは相手の話をしっかりと聞くことが、コミュニケーションを深めていくときにいかに大切かを学ばせてもらいました。
私ももっと「聞く力」を身につけないと…そう思いました。