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【6月6日】努力なくして…

公開日
2024/06/06
更新日
2024/06/06

校長のひとりごと

 人間学を学ぶ月刊誌『致知』に、27歳で事業を立ち上げ、インターネット業界の雄としてとして名を馳せ、現在は上場企業10社を含む110社を率いるGMOインターネットグループ代表の熊谷正寿さんが寄稿されたものが載っていました。熊谷さんは、猛勉強して合格した高校は中退され、様々な挫折を繰り返しながら、父親の「人間は書物を通じて、人の一生を数時間で疑似体験できる。だから本を読め。生涯勉強し続けろ」の言葉に刺激を受け、たくさんの本を読まれました。その中でも、このひとりごとの中でも時々紹介するデール・カーネギー氏の『道は開ける』だったそうです。それにより、周りの責任にしていたことを、自分を変えていくことで周りを変えていくという考え方に切り替えたことで、改善点が浮かび上がり成功に結びついたとおっしゃっています。
 最後に「夢あるところに行動は生まれる」という部分が載っていましたので紹介します。

 上場(じょうじょう:株式を株式市場で取引できるようにすること)の夢を叶えたのも束の間、インターネット革命の最中ゆえ感慨に浸る余裕はありませんでした。金融事業への参入直後は2年間で400億円の損失を負い、練炭自殺する夢を見るまで追い詰められましたが、あの日から今日までがあっという間に感じるほど、無我夢中で仕事に打ち込んできました。生まれ変わっても、IT業界で働きたい。そう思える天職に巡りあえたことは感謝しても感謝しきれません。おかげさまで、2023年の連結売上高は2586億円、いまでは上場企業十社を含むグループ110社に成長しました。
 自分の20代を振り返り、何よりもやってよかったと思うのは、大きな夢をはっきりと描いたことです。夢あるところに行動が生まれ、行動は習慣をつくり、人格は運命をつくり上げるのだと心の底から実感します。
 一方で、やりたいことが分からないと嘆く人も多いでしょう。何かアドバイスをするとすれば、情報のシャワーを浴び続けることが欠かせないと思います。読書しかり、アルバイトしかり、あらゆることに触れていくにつれ、自分の人生軸が見えてくるはずです。人生に無駄なことは何一つないのです。
 とはいえ、挑戦のプロセスでは苦しい思いをするかもしれません。かくいう僕も、創業期は将来の不安にさいなまれ、胃が痛くなる毎日でした。それでも、夢にひたむきに向き合う最中、幸運にもインターネットと巡り会えた。それからはやるしかないと肝がすわり、周りへの感謝を忘れず、夢を語り続けるうちに、素晴らしい良縁に繋がっていきました。
 努力なくして運はつかめず、感謝なくして運は続かず…。これが僕の人生でつかんだ教訓です。20代を生きる方々には、一生涯を捧げる夢に向かい、懸命に走り続けてほしい。そう切に願っています。

「努力なくして運はつかめず、感謝なくして運は続かず…」
奥の深い言葉です。多くの偉大な方々の中にも、「運は努力してつかむものである」とか、「努力の先にこそ、よい運がめぐってくる」などとおっしゃる方がおられます。また、努力し続けているからこそ、よい“縁”に恵まれ、よい出会いをする。また、すべてのことに感謝を忘れない。結局は、どんな世界であっても、「努力」「感謝」「縁」なのではないかと思います。そういうことを大切にしている人が成功されているのだということが熊谷さんの言葉からもわかります。