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【7月8日】偶然の積み重ね

公開日
2024/07/08
更新日
2024/07/08

校長のひとりごと

 先週月曜日のひとりごとには、筑紫区野球大会で野球専門部の先生方が子どもたちのために一生懸命にグラウンド整備をされている写真とともに、支えてくださる方々に気づき感謝することの大切さについて載せました。すると、他校の野球専門部の先生方にもそのひとりごとのことが話題になっていたようでした。すると、ある会議でたまたま一緒になった野球専門部長の先生が、私のところにこられて、
「先生、先日は野球大会の会長として、たいへんお世話になりました。ありがとうございました。そして、大野東中のホームページに専門部のことを載せていただいて、本当にありがたかったです」
 とお礼を言っていただきました。私は、
「いえいえ、何度も野球大会の会場に行かせていただいて、本当に野球専門部の先生方のまとまりやチームワーク、子どもたちへの指導も含めて本当に素晴らしいと思っています。そういう先生方がいるから、子どもたちは野球ができるんだって伝えたかったので…」
 と答えました。私のひとりごとは、私が素直に思ったことを載せただけのことでしたが、わざわざそのことのお礼まで言っていただいたことに、私はたいへん嬉しい気持ちになりました。そして、有り難い気持ちとともに、こういう感性をもっている先生方だからこそ、あのような献身的な行動ができたり、気遣いあふれる行動がとれたりするのだと思います。そんな先生方に指導していただける子どもたちも本当に幸せだと私は思います。つくづく「感性」って大事だなぁと思います。そんな豊かな感性を身につけられるよう、私が自分自身を磨いていかなけれればと改めて思います。

 最近読み始めた本で、『スマホ脳』の著書で有名な精神科医のアンデシュ・ハンセン氏の『メンタル脳』があります。その最初の部分にこんなことが書かれています。

 自分自身が今生きているのがどれだけすごい偶然か考えたことはありますか?
 こうならない可能性はいくらでもあったのです。例えばひいおじいちゃんが、ひいおばあちゃんの乗る電車に乗り遅れて2人が出会わなかったら…そうしたら私も生まれていませんでした。
 私たちが今こうやって生きているのはそんな偶然の積み重ねだけではありません。祖先全員に重要な共通点があったからです。それは全員が「生きのびた」こと、つまり自分の子供を持つまで生きていたことです。幼いうちに病気で死んだり、10代になったとたんに事故で死んだりすることなく、大人になり子供が生まれた…それが何世代、何百世代と続いた結果なのです。生きのびられたということは、その人たち全員が生きのびるための「正しい行動」を取ってきたはずです。それに、生きのびるためのほんの少し有利になる遺伝子も持っていたのでしょう。もちろん多少は運もあったはずです。村が別の部族に襲撃された日、たまたま森の奥でブルーベリーを採っていたかもしれません。ですが人間という種全体の統計で言うと、「ある遺伝的要素」が生きのびる可能性を高めてきました。…(後略)…

 このあとが気になるかもしれませんが、今日はここまでです。限りない偶然の積み重ねで私たちは生まれました。そして、たくさんの「おかげ」で、今生きています。その中でかけがえのない出会いをしています。これもまた偶然に偶然が重なっての出会いなのです。子どもたちとの出会いであれ、先生方との出会いであれ、保護者や地域の方との出会いであれ、あらゆる出会いが偶然や奇跡、別の言葉で言えば運命の出会いなのかもしれません。そんなかけがえのない出会いを大事にしたいと思います。
 出会えてよかった…ありがとうございます…いつもそんな気持ちでいたいものです。