【2月20日】バランス
- 公開日
- 2025/02/20
- 更新日
- 2025/02/21
校長のひとりごと
2月19日付、西日本新聞の読者投稿欄『こだま』に戸次章子さんという方の「本音と建前(たてまえ)のバランス感覚」という投稿がありました。
本音100%で生きている人はいるのだろうか。本音だけで生きようとすると、周囲を困らせたり、人間関係にあつれきが生じたりと、スムーズにいかない未来を想定してしまう。大多数の人が本音と建前を使い分けながら、生活しているのではないかと思う。
以前、大学の講義で先生から「人生で一番大切なこと、それはバランス感覚です」と言われたことがあった。バランス感覚? まだ20歳そこそこの私にとって全くピンとこず、心に響くこともないまま時間だけが流れた。
この年齢になってやっとその意味が分かってきた。みんなで一つのことをやり遂げるためには団結力が必要だが、それは行き過ぎると束縛になる。本音だけだと周囲とのあつれきを生むが、建前だけだと自分の心が抑圧されてどんどん苦しくなる。
先生の言いたかったことは、そういうバランスを取りながら、いいあんばいで生きていくことが大切だということだったのだ。本音と建前にもバランス感覚が必要なのだとしみじみと感じる今日この頃だ。
本音と建前…。戸次さんのおっしゃるように、すべてを“本音”だけで、自分の思った通りにすることはたいへん難しいことだと思います。思ったこと、言いたいことを全部吐き出してしまえるなら自分自身はすっきりするかもしれませんが、それによって相手が嫌な思いをしたり、周りの人までに悪い影響を与えるようであればそれはなかなかできません。場面によっては、グッと我慢をして言葉を飲み込んだ…そんな経験を多くの方がされているのではないかと思います。だからといって、いつもいつも我慢をして言いたいことも常に言えないと、それが大きなストレスとなって心身へ影響をおよぼすこともあります。私たちは、周りの人と上手にコミュニケーションをとりながら、互いが気持ちよく過ごせるようにすることが大切なのだと思います。
とはいっても…未熟な私にとって、“バランス”をとることはなかなか難しいです。