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【2月25日】平和へ…

公開日
2025/02/25
更新日
2025/02/26

校長のひとりごと

 昨日2月24日で、ロシアのウクライナへの侵攻から3年が経ちました。2月23日の西日本新聞のコラム『春秋』からです。


 3年という月日を考える。生まれたばかりの赤ん坊も3歳になればボールを投げ、ごっこ遊びもできる頃か。大学に入った若者ならば、就職活動の波にもまれて社会人への岐路に立つ時期だ。

 3年前、日本国内はまだ新型コロナ禍のまっただ中にあった。まん延防止等重点措置なるもので飲食店は時短営業を強いられ、感染者数の発表も続いていた。マスクなしの日常が戻った今ならば、あの時は大変だったと振り返ることもできる。

 ウクライナの人々にとって、この3年間はどんな時間だったのか。2022年2月24日、ロシアはウクライナの軍事侵攻を始めた。あの日からずっと、ウクライナは戦争という非常事態の中にある。暴力に命と未来を奪われる日々に終わりは見えない。この3年、世界は分断を深めてきた。ロシアと西側諸国との対立は激しさを増し、新たな冷戦とも呼ばれる状況が生まれた。北朝鮮は1万人以上の兵士をロシアに派遣したとされ、中国の思惑も見通せない。就任以来、やりたい放題言いたい放題のトランプ大統領が目指す停戦の行方も予断を許さない。

 ウクライナからの避難民は日本国内に約2千人。うち179人が九州に暮らす。ウクライナへの連帯を示す青と黄色のライトアップは、福岡市の大濠公園や旧県公会堂貴賓館でも続いている。ミサイルも銃弾も飛ばない穏やかな空の下に、あの国旗が再びはためく日を願う。


 昨日の西日本新聞の1面には「ウクライナ侵攻3年 あの日に生まれ 自責『産んでごめん』」というタイトルの記事が載っていました。

 イリーナ・コイダさんという方は、不妊治療の末に授かった長男を、3年前の2月24日に出産しました。戦争は数日で終わりまた平穏な日々が訪れると息子マキシムちゃんと自分自身に言い聞かせていました。しかし…。コイダさんは、平和な国で産んであげられなかった」と自責の念にかられました。

「この国のどこかで空襲警報が鳴り、多くの人が死んでいる。この子はまだ、平和を知らない」。

 今も、戦争終結はまったく見通せていません。報道によると、戦死者はウクライナ4万6千人、ロシア9万5千人、ウクライナ民間人の死者は1万2千人以上。負傷者は両国共数十万人といわれています。また、国外避難民は690万人、国内避難民は366万5千人という状況。罪もない多くの人々の命や未来、生活すべてを奪う戦争…。ウクライナだけでなく、世界を見渡せば戦争や紛争は他にもあります。いかなる理由があろうとも絶対に許せない戦争…。

 私たちにできることは?…本当に難しい問題です。それでも絶対に許さない気持ち、平和を守る気持ちを持ち続けること、そして、私たち一人一人が考え、できることに取り組んでいくしかないのだと思います。