【4月9日】本屋へ行こう!
- 公開日
- 2025/04/09
- 更新日
- 2025/04/09
校長のひとりごと
第55回 入学式。243名の新入生の皆さんが中学校生活のスタートを切りました。新入生の皆さんはきっと、大きな期待と少しの不安の中で登校したのではないかと思います。しかし、呼名されて返事をする新入生の皆さんをステージ上から見ていると、緊張感の中にも中学生になったという「喜び」と、これから頑張るぞ!という「決意」を感じました。授業や行事、日常の様々な活動など、最初は慣れないこと、わからないことがたくさんあるかもしれませんが、式辞の中で話したように、どんどん前向きなチャレンジをしてほしいと思います。人は「失敗」や「困難」を乗り越えてこそ、成長していきますので…。
今日で全学年がそろった大野東中…。すべての子どもたちが「自律貢献」の姿を目指し、どこまでも伸びていってほしいと思います。
新入生の皆さん、そして保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます!!
さて、今朝の西日本新聞23面のコラム『デスク日記』からです。
日本には、本屋さんがもう7828店しかないそうだ。書店や出版社などでつくる出版文化産業振興財団が昨年発表した数字だ。本好きとして悲しい気持ちになるし、自分も足を運ぶ機会が減っており、申し訳ないと思う。理由はある。文章を読むのが苦痛になるレベルで視力が落ちている。好きな作家だちは年齢を重ね、刊行ペースがめっきり落ちた。訃報を聞くことも多くなった。何より、スマホ、パソコンの画面から情報を得る機会が圧倒的に多くなった。
本屋さんでなくとも本とは出合える。ネット書店も電子書籍も、立派な読書体験の場だ。ただ、現実の書店には独特の魅力がある。「本が呼びかけてくる」とでもいうのだろうか。興味がなかったはずの本がなぜか目に入り、手に取る。そこから新たな知識の扉が開き、自分の世界が広がる。この読書体験だけは失われてほしくない。さあ。本屋へ行こう。
最近私も本屋へ行っていません。本屋さんへ行くと、本が呼びかけてくるまではなくとも、気になった本を手当たり次第かごに入れ、買い込みます。そして、新たな発見、新たな考え方、新たな知識を得ることができます。それと同時にいかに自分自身が知らないことが多いかが改めてわかります。
ところで、本校の事務室に入江健彦先生という方がおられます。昨年度本校に赴任された先生ですが、私は一緒に働かせもらうのが本校で3校目。入江先生の朝はいつも早い…。
以前、一緒の学校だったときに話しました。
「なんでそんなに朝早いのですか?」
『起きるのが早いのもあるけど、朝から保護者からの欠席・遅刻等の電話があるとき、先生方にとらせるのはね。先生方で早く来る人は、朝から仕事をしようと思ってきてるのに、電話の対応ばかりになると仕事にならんやろ?だから、私が早く来て電話をとりたいと思ってね…』。
私は驚きました。そこまで考えてくださっている先生が事務室におられるなんて…。本当にありがたいと思いました。入江先生は、現在も6時頃には来て、朝から新聞を読み、仕事しています。保護者等からの電話が頻繁にかかる時間になると、仕事をしながらも電話番に徹しておられます。本当に凄い…。
そんな入江先生…読書の量がすごいのです。時間があれば、様々な本を読まれ、家でもテレビなどはほとんど見ることなく、読書をされているそうです。だからか、様々な分野の知識量がまた半端ないのです。もちろん、様々なところに旅をされてることもあるのですが、日本をはじめ世界各国の状況、地理、歴史、文化、食…どこでそんなに学んでいらっしゃるのか、不思議なくらいの知識の量なのです。俗に言う「雑学」にも長(た)けておられます。饒舌に話される入江先生からは、様々なことを学ぶことができます。そして、自分がいかに「勉強不足」であるかを思い知ります。
読書は自分自身の視野や世界を広げるし、心を豊かにするものでもあると思います。先ほどのコラムを読み、入江先生の姿が浮かんだのと同時に、もっと読書をしなければと改めて思ったところです。
子どもたちにも少しでも読書の時間を作って、親しんでほしいと思います。
さあ、本屋へ行こう!