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【4月25日】時を待つ

公開日
2025/04/25
更新日
2025/04/25

校長のひとりごと

 今年度に入り、ホームページの更新が昨年以上になされていると思いませんか?大野東中では昨年度より、1週間ごとに担当学年を回しながら1日1回は更新していくことを目標にしています(もちろん、副校長・教頭・主幹教諭の先生方もです)。授業の様子、行事や様々な活動の様子、子どもたちや先生方の頑張り、PTA役員の方々の頑張り、地域活動の様子など、少しでも大野東中のことを子どもたちはもちろん、保護者の皆様、地域の方々をはじめ多くの方に知っていただきたいと思って、先生方にも頑張っていただいています。本年度は、4月に教頭として赴任された、中牟田 知佳 先生が、たいへん忙しい仕事の合間を見つけては写真を撮って次々にあげてくれているので、毎日の子どもたち、先生方の様子が手に取るようにわかります。出張の多い私も、学校外の場所から大東ホームページで知ることができて、本当にありがたいです。

 授業の様子も頻繁にアップされているので、少しは様子がわかると思いますが、子どもたちは本当によく頑張っています。前向きに発表したり、真剣に課題や実験、交流活動にも協力して取り組んだりしています。やはり、子どもたちは「わかりたい!」「頑張りたい!」「伸びたい!」「認められたい!」という気持ちで溢れているのだなと思います。そして頑張り続ける子どもたちは、私たち大人の想像を超えるくらいこの3年間で成長していきます。子どもたちから、「子どもたちの可能性は無限大!」だと、教えてもらっています。これからますます力をつけ、伸びていってほしいと思います。

 さて、遠越段さんの著書『すごい名言』の「無理に時を焦らず時を待つ心も必要」からです。


『悪い時が過ぎれば、良い時は必ず来る。おしなべて、事をなす人は、必ず時の来るのを待つ。あせらずあわてず、静かに時の来るのを待つ。時を待つ心は、春を待つ桜の姿といえよう。だが、何もせずに待つことは僥倖(ぎょうこう:思いがけない幸運)を待つに等しい。静かに春を待つ桜は、一瞬の休みもなく力をたくわえている。たくわえられた力がなければ、時が来ても事は成就しないだろう』[松下幸之助(パナソニック創業者/日本)


 夢を追う。

 今のビジネスパーソンはそれぞれに成果主義の思想を身に付け、移り変わりの激しい現代では、ビジネスは1年の決算でその年度ごとに経営の責任を問う傾向が強まっている。しかし、成功というものは、そういう時代の風潮に合わない。

 これまで、日本を大成功に導いた人びとの一挙手一投足を見ればわかるように、成功には「時を待つ心」が必要なのだ。特に、経済社会は時代という大きな波に乗って動く。さらに、個人の資質としても、じっくりと心を練り、ブレない自分の生き方を確立した人こそが事を成す。

 松下幸之助はこう言っていた。

「時の来るのを信じて、着々とわが力をたくわえる」

 1年に1度の桜の花と香りを待ちわびる…。日本人は世界一「時を待つ」ことのできる民族である。…(後略)…


 「時が来る」のをただ漫然と待つのではありません。着々と、粘り強く努力を積み重ね力をつけておくことが、そのうち訪れるチャンスをいかすことに繋がることを教えてくれています。以前のひとりごとで、私が若いときに講演に来ていただいた元男子バレーボール日本代表で現在日本バレーボール協会会長の川合俊一さんからも同じことを聞きました。

「人間誰しも人生に大きなチャンスが訪れる。そのチャンスをいかせるかどうかは、日頃から誰にも負けないような努力をして力をつけているかにかかっている。力がなければ結局はそのチャンスをいかせない。それともう一つ、やはり『謙虚さと素直さ』が大切である』

 すぐに結果が出ないことがたくさんあります。少しだけ勉強したから、少しだけ前よりも練習したからとすぐに成績が伸びたり、上手になったりすることはあまりありません。努力を続けていくうちに、グッと伸びてくるときがある。ですから、すぐに結果は出なくとも、じっくりと伸びてくるその時を待ち、頑張り続けること…それが大切なのだと思います。

 子どもたちが今、日々頑張っていることが、いつか必ず「成長」や「成功」に繋がっていくと思います。


(ひとりごと 第1005号)