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【6月3日】アンドロイド

公開日
2025/06/03
更新日
2025/06/03

校長のひとりごと

 今朝の読売新聞のコラム『編集手帳』からです。


 植物学者の稲垣栄洋さんは世にスマートフォンが広がったあと、しばらくガラケーを手放さないでいたという。著書に歌を載せている。

〈「アンドロイドですか」と問われフリーズです スマホを持たぬ生身の身体〉(『雑草先生の短歌教室』東京書籍)。

 通信機器のめざましい発展と変化を、人生の半分で受け止めてきたのが昭和生まれの人たちだろう。

 高齢者になるほど、耳慣れないカタカナ語や新機能に何度フリーズしたか分からないのではないか。おそらくその一つで、時代を飾った「ドコモ絵文字」の終了がハッピー発表された。笑顔など様々な絵柄で気分や状況を伝える絵文字は前世紀末、NTTドコモが世界に先駆けメールに導入した。社会面の「USO放送」に絵文字の保存方法があった。

〈壁面に刻んでおこう/-古代エジプト〉。デジタルの進展は、あっという間に人を古代に置き去りにしてしまう。

 人口減社会が訪れ、デジタル技術は人手不足の解消や業務の効率化に欠かせない。活用が急がれるとしても、アンドロイドと聞いて端末の種類ではなく、人造人間を思い描く世代には親しみがたいものがある。


 このコラムを、昭和世代の私は、「うん、うん…」と納得しながら読ませてもらいました(^_^)

 ただ、スマホはもちろんのこと、社会全体の急速なデジタル化が進んでいることは間違いありません。仮想空間と現実空間の高度な融合をしつつ、経済発展と社会的課題の解決を目指す「Society 5.0」の時代が到来してきています。社会のあらゆるところにデジタル技術が使われ日々進化しています。AI(人工知能)やロボットで代替えしやすい職種は減少していきます。一方で、代替えしづらい職種や新たな技術開発を担う職種では雇用が増加していきます。したがって、これからのデジタル社会の中においては、よりよい方向に向かうための社会の「創り手」「担い手」「よき使い手」を育てることが教育にも求められています。教育においても「デジタル」と「アナログ(またはリアル)」を上手に取り入れながら、授業や様々な活動を進めていくことが重要となっています。

 ただ、デジタル化され、とても便利になったこともたくさんあるのですが、やはりアナログだからこそ素晴らしいものがあることを、決して忘れたくはないと「アンドロイド=人造人間」の私自身は思っています。


(ひとりごと 第1029号)