【6月27日】予知
- 公開日
- 2025/06/27
- 更新日
- 2025/06/27
校長のひとりごと
今朝の西日本新聞のコラム『春秋』からです。
現在の科学的知見では日時と場所、大きさを特定した地震予知は不可能。そのような情報はデマと考えられるので心配する必要は一切ない。気象庁長官は先日の定例記者会見で、広がる「うわさ」を前月に続いて否定した。なぜ根拠のない情報に振り回されるのか、という怒りさえ伝わる口ぶりだった。
「日本で7月5日に大地震が起きる」とのうわさがある。香港では風水師も加わり話が拡散し、日本行き航空路線の減便が相次ぐ。熊本、鹿児島の定期便を11月まで見合わせた社もあり、福岡便も減った。火元は2021年刊行の漫画だ。作者が見た夢の内容として、25年7月に災難が起きる、太平洋の海底が破裂(噴火)して大津波が押し寄せると記し、後書きに「7月5日」と特定した。
うわさやデマは真実よりも拡散するスピードがはるかに速い。ネット社会ではなおさらだ。災害や戦争、経済危機など世の中が不安定な時こそ広がりやすいとされる。海外はともかく、今のところ国内では過剰な反応は起きていないようだ。身近な人の様子はどうだろう。
〈1999年7の月、空から恐怖の大王が降ってくる〉。かつてそんな「大予言」が世を騒がせた。過ぎてみれば、あれは何だったのかと笑い話になる。確かなのは、日本はいつどこで地震が起きてもおかしくないこと。備えを確かめつつ、夏休みの計画でも立てながら、その日付をやり過ごしたい。
フランスの医師・占星術師ノストラダムスの「大予言」はあまりにも有名で、当時相当話題となり、多くの人が影響を受けたとも言われています(私は信じていませんでしたが…)。「どうせ、1999年に人類は滅亡するのだから…」と投げやりになったり、恐怖すら感じていた人もいたりしたと聞きます。結局は何も起きなかった…ということなのですが、ノストラダムスの他の予言が当たっていたことも紹介されていたため、この大予言も当たっているのでは…という心理が大いに働いたのではないかと思います。
今回話題の漫画の初版は1999年に刊行され、「大災害は2011年3月」という記述があり、それが東日本大震災を予知していたものでは?と話題になっていました。その「完全版」なる漫画の中に、「これから起こる大災難の夢をみた。その災難が起こるのは2025年7月」との記述があることから、今ふたたび注目されているようです。
信じるか信じないかは、人それぞれなのでしょうが、SNSなどでデマやウソが簡単に拡散される時代です。情報をしっかりと確かめ、冷静に判断し行動していくことが大切なのだと思います。ただ、コラムの最後にも書かれていたように、地震をはじめ災害はいつ、どこで起きるかはわからないし、その備えをしておくことは大事なのだろうと思います。
(ひとりごと 第1047号)