【8月28日】ありのままの自分
- 公開日
- 2020/08/28
- 更新日
- 2020/08/28
Kのつぶやき
白血病からの再起を目指す競泳の池江璃花子選手が、明日(8月29日)1年7カ月ぶりの復帰レースに臨むとのことです。オリンピック2大会連続2冠の北島康介さんが会長を務める東京都水泳協会が主催する独自大会「東京都特別大会」に、女子50メートル自由形で出場するとのこと。
昨年2月、世界ランク1位のときに「白血病」ということがわかり、どん底に突き落とされてからの復帰となります。7月24日の校長のひとりごとにも載せましたが、今年2月の松岡修造さんとの対談の中で、「この病気を通して一番何をつかんだのか?」という問いに、池江選手はこう答えていました。
「病気になって、水泳ができなくなって、水泳をすることが当たり前だったし、普通に生きて、当たり前に生きて。“ここにいる”っていうのが当たり前になっていた。けど、それは私にとっては全く違って、ここにいることが奇跡、生きていることが奇跡。気持ちがそういうふうに変わりました。病気になってよかったとかは1ミリも思わないんですけど、病気になって学んだことが多いから、1回でもそういう経験をして、自分が今どういう立場で、どういう気持ちで生きていくべきか考えさせられた。自分の人生にとっては、大きな“ターニングポイント”にもなるんじゃないかと思います」
池江選手は昨年12月に退院し、今年の3月から練習を開始しました。今年の5月には、自身のSNSで「ありのままの自分」として写真を投稿しました。また、化粧品メーカーがバックアップした動画の中では「(白血病治療の副作用によって)髪の毛がないことは恥ずかしいことじゃないし、自分の今のこの髪の毛、この自分自身に誇りをもっているし」。病気発覚後初めて、直筆のサインを添えたメッセージも投稿されていました。
「今日、みなさんに初めてこの姿をお見せします。白血病の闘病生活中、私に強さをくれた皆さんに。私にとっては、生きていることが奇跡です。ここにいられることが、まるで奇跡のようです。1年前、私は自分自身との戦いに、絶対負けないと誓いました。そして家族や友人、温かい応援をくださった皆さんのおかけで、病気を乗り越えることができました。・・・(中略)・・・現在、世界中が不安で辛い日々を送っています。このメッセージが、アスリートの仲間にとっても、また同じように苦難と戦っている誰かにとっても、小さな希望になればうれしいです。私たちは一人ではありません。恐れのない日が1日でも早く来ますように。どんなトンネルにも必ず出口はあります。みんなで乗り越えていきましょう。」
そして明日、「病気の人たちにここまで強くなれると知ってもらいたい」とレースに戻ってくるのです。昨年の退院時には、今後の目標として、2024年パリオリンピックでのメダル獲得を掲げています。絶頂期からどん底に突き落とされても、「ありのままの自分」を受け止め、粘り強く、諦めず努力をし続ける池江選手を尊敬します。そして、たくさんの方々への感謝を忘れず、誰かの役に立てばとメッセージを発信し続ける池江選手の何と素晴らしいことか。この生き方そのものが、たくさんの人に勇気と元気を与えます。明日、どのような結果になろうとも心から池江選手を応援したいと思います!今日で55歳の私も、また新たな気持ちで頑張ります!