【9月10日】孔子に学ぶ
- 公開日
- 2020/09/10
- 更新日
- 2020/09/10
Kのつぶやき
3年3組で安元先生の国語の授業が行われていました。内容は「論語」です。「論語」と言えば孔子(こうし)です。
孔子は春秋時代末期(紀元前5世紀頃)の思想家で、儒教の開祖です。紀元前552年(551年説も)に魯の国(山東省)に生まれ、紀元前479年に74歳で亡くなっています。氏は孔、名は丘(きゅう)、字(あざな)は仲尼(ちゅうじ)とのこと。「孔子」というのは尊称(尊敬の気持ちをもって呼ぶ表現)。役人としてつとめたこともありますが、弟子の教育や遊説(意見や主張を説いて歩くこと)に多くの時間を費やしたと言われています。
孔子とその弟子との間の問答をまとめたものが「論語」です。孔子の思想は戦国中期の孟子や戦国末期の荀子に継承され、その後二千年以上もの間、中国の正統な思想・儒教の開祖として尊敬を受け続けました。ちなみに、孔子の弟子は3000人いたと言われています。それを聞くだけでもすごい人だったことがわかります。
授業の中では、「論語」の中のいくつかの言葉をとりあげ、意味を考え交流し、そして安元先生が解説してありました。例えば、
◆『子曰く、過ちて改めざる、是(こ)れを過ちと謂(い)う』
これは、「孔子(孔先生)がおっしゃいました、(人は誰でも過ちを犯すものであるが)過ちを犯してその過ちを改めないのが、本当の過ちというのだ」という意味です。このことを安元先生が、「みなさんも反省せずに、誘惑に負けてしまったりしていない?わかっているのに、またゲームばかりして勉強しなかったり・・・本当の過ちとは反省せず過ちを繰り返すことよ!」と力強く言われているのを聞きながら、私自身が反省・・・。
教科書には出ていませんが、「論語」の中に次のような言葉もあります。
◆『孔子曰く、君子に九思あり。視るには明を思い、聴くには聡を思い、色には温を思い、貌(かたち)には恭を思い、言には忠を思い、事には敬を思い、疑わしきには問いを思い、忿(いかり)には難を思い、得るを見ては義を思う』
この意味は、「孔子(孔先生)がおっしゃいました。君子(理想とする人)には、9つの心得があります。1物を見るときには、はっきり見ること、2聞くときには、誤りなく聞き取ること、3表情を穏やかに保つ、4態度は上品に、5発言は真心を込めて、6仕事は慎重に、7疑問があったら、聞きなおす、8見境(みさかい)なく怒らない、9道義に反した利得を追わないこと」
これを読むとますます反省させられてばかりの私です。それにしても、孔子は現在にも通じる「人として大切なこと」や「物事の本質」について、素晴らしい言葉をたくさん残しています。少し時間があるときにでも、孔子の言葉にふれる機会をつくることもいいのではないでしょうか?