【3月17日】「学べる」ということ
- 公開日
- 2021/03/17
- 更新日
- 2021/03/17
Kのつぶやき
今日は、多くの小学校で卒業式が行われています。天気にも恵まれ素敵な卒業式になるのだろうと思います。卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。
さて、本日の西日本新聞「春秋」からです。
「天国のお父さんが夢をかなえてくれたんだ」。アフガニスタンの小学3年、シャマさんはそう思った。ある日、欲しかったランドセルと学用品が届いたからだ。「こんなすてきな物をもらえるなんて」。父は国軍の兵士だった。反政府軍の攻撃で3年前に命を落とした。2人の弟も病気で亡くなり、母と3人の姉たちと共に、日雇い労働で生計を立てる叔父の元に身を寄せている。暮らしは政府の支援金が頼み。学校で必要な物を買う余裕はなかった。ランドセルは日本の子どもが使い終わったもの。世界の女性や子ども達を支援している公益財団法人ジョイセフが、ランドセルと送料を寄付してもらい、アフガンに送る活動を2004年から続けている。現地は紛争が絶えず、子どもは十分な教育を受けられない。特に「女子に教育は不要」との意識が根強く、学校に通っている女の子は2人に1人という。国の復興にとって教育は大きな力になる。次代を担う子どもたちは男女の別なく、誰もが当然の権利として学校に通い学んでほしい。日本のランドセルがその助けになっているのなら、うれしい。国内でも、使用済みのランドセルを受け付け、補修して経済的に苦しい家庭に無償提供している団体がある。小学校の思い出がぎっしり詰まったランドセル。処分がためらわれることもあろう。次の子が新しい思い出を詰める役に立ててもらうのもいい。
先日夜テレビをつけると、ある国の小学生の学校に通う様子が放送されていました。厳しい山道を片道2時間半ほどかけて、助け合いながら小学校に通う姉妹。別の男の子は、200メートルほどの深い渓谷を超えて学校に行かなければならない。通常の道を通ると丸一日かかるから、渓谷にワイヤーがかけられており、その今にも切れそうなワイヤーに滑車をかけ、体に巻き付けた布を滑車に結び、渓谷を渡る。ひとたび間違えば落下し命を落とす。要するに、命がけで学校に通っている様子が放送されていたのです。衝撃的でした・・・しかし、その子どもたちは、学校で学び帰ってくると満足そうな笑顔なのです。
SDGsの大きな目標の一つに「質の高い教育をみんなに」があります。世界では、学校に通えなかったために、読み書きができない人が7億6千万人います。そして、基本的な読み書きを身につければ、1億7千万人が貧困から抜け出せると言われています。
また、5歳から17歳の子どものほぼ5人に1人にあたる3億300万人近く(その3分の1以上に相当する1億400万人は紛争や自然災害の影響を受ける国に暮らしている)が学校に通っていない(通えない)、うち、6300万人が小学校に通えない現状なのです。世界的に見れば、紛争等で通えない、厳しい家庭環境で通えない。そもそも、学校の数が足りない。教科書、先生、教育を支える最低限の物や人が不足している状況が世界にはあります。
学校に通えることが当たり前ではないのです。通いたくても通えない、学びたくても学べないのです。そう考えると、やはり私たちの多くは恵まれているのです。学校に通えること、学べることは幸せなことです。そして、「学び」は、夢を実現させ、生活を支え、生きる大きな力となるのです。
先に紹介した子の一人は、勉強して将来は医者になると言っていました。そして、病気のお母さんを元気にしたい!そう言っていました。
子ども達は未来の宝です。これからの社会を、世界を支え創っていく子ども達です。その子ども達のために、私たち大人ができることをしっかりと考え、実践していきたいものです。