学校日記

【5月7日】命とは・・・

公開日
2021/05/07
更新日
2021/05/07

つぶやき

 昨夜お知らせしましたとおり、学級閉鎖等は解除されました。しかしながら、福岡県にも緊急事態宣言が発出する方向で進められています。また、感染状況も予断を許さない状況ですので、一人一人が、十分に感染対策をしながら日々の生活を送らなければなりません。教育活動をできるだけ止めなくていいように、全職員で努力して参りますので、今後ともご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 さて、『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』の中にある聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さん(1911年10月4日〜2017年7月18日)の「命とは君たちが持っている時間である」から抜粋です。日野原さんは、晩年、子ども達にいのちの授業をされてきました。

 僕が一貫してテーマとしているのは命の尊さです。難しい問題だから、なかなかわからないけれどもね。でも「自分が生きていると思っている人は手を挙げてごらん」と言ったら、全員が手を挙げるんです。
「では、命はどこにあるの?」って質問すると、心臓に手を当てて「ここにあります」と答える子がいます。僕は聴診器を渡して隣同士で心臓の音を聞いてもらって、このように話を続けるんです。
「心臓は確かに大切な臓器だけれども、これは頭や手足に血液を送るポンプであり、命ではない。命とは感じるもので、目には見えないんだ。君たちはね。目にはみえないけれども大切なものを考えてごらん。空気見えるの?酸素は?風が見えるの?でもその空気があるから僕たちは生きている。そのように本当に大切なものは目には見えないんだよ」と。
 それから僕が言うのは、
「命はなぜ目に見えないか。それは命とは君たちが持っている時間だからなんだよ。死んでしまったら自分で使える時間もなくなってしまう。どうか、一度しかない自分の時間、命をどのように使うかしっかり考えながら生きていってほしい。さらに言えば、その命を今度は自分以外の何かのたまに使うことを学んでほしい」
 ということです。
 僕の授業を聞いた小学生からある時、手紙が届きましてね。そこには
「寿命という大きな空間の中に、自分の瞬間瞬間をどう入れるかが私たちの仕事ですね」
 と書かれていた。・・・(後略)・・・

 「命とは、目には見えない。命とは自分が持っているかけがえのない時間・・・」
 私は、なるほどと思いました。たった一つしかない自分の命、自分の大切な時間をいかに大切にしていくことが重要であるかを考えさせられました。そして、その命は、自分のためだけでなく、人のため、何かのために使うことでさらに輝くのだろうと思います。
 本当に大切なものは目には見えない・・・目の前にある見えるものだけにならないようにしたいものです。