学校日記

【5月27日】学びて時にこれを習う

公開日
2021/05/27
更新日
2021/05/27

Kのつぶやき

 昨夜は大雨の心配をしていましたが、朝にはほとんど雨もあがり通常登校となりました。梅雨入りが相当早かったため、明けるのも早ければいいと思うのですが、数日前のニュースでは「梅雨明けは平年並み」ではないかという予想でした。そうすると長い長い梅雨となり、大雨等のリスクが増すのではと心配しています。雨はもちろん必要ですが、近年、局地的な大雨となり洪水や土砂崩れをはじめとして大きな被害が出ています。自然の猛威を止めることはできませんが、私たちが事前にできることはしっかりと備えておきたいものです。

 さて、人間にとって一生学び続けることがいかに大切であるということが、ここ数年特にわかるようになってきました。その中で、自分自身がどれほど知らないことが多いか、足りないことが多いかを痛感することがよくあります。やはり謙虚にひたむきに学び続けることこそ、人としての成長に繋がることであり、自分自身を豊かにしていくかということなのではないかと思うのです。特に、私たち教職員は子ども達の教育にたずさわる者として、自分の専門性を高めていくことはもちろんのこと、幅広く学び「人間力」を高めていくことが何より大切なのだと思います。そして、学んだことを様々なところで生かしていく。子ども達に対して、周りの人に対して。もちろん地域のため、社会のため、ひいては世界のために・・・。そんな心で日頃の生活を送らなければと思うのです。孔子(春秋時代の中国の思想家)の言葉に次のようなものがあります。

『子曰く、学びて時にこれを習う、また説(よろこ)ばしからずや。朋(とも)あり、遠方より来たる、また楽しからずや。人知らずしていきどおらず、また君子ならずや』

 佐久協さん著の『高校生が感動した「論語」』には、この言葉の訳がこう書かれています。
『大いに学び、学んだことはしまい込まずに実践すると気分がいいぞ。考えの遠く隔たった者とも語り合い、友達づきあいができるようになると楽しいぞ。周りが自分を認めてくれないからってクサるなよ。オンリーワンとなるよう精進しようや』

 さらに、この本の最初には孔子について、こう書かれています。
 孔子にとっての人生の「価値」は「結果」にあるのではなく「過程」にあった。人生の過程を重視した孔子は、「目的」を「手段」に優先させなかった。目的のためには手段を選ばないという生き方に、孔子は何らの価値も認めていない。孔子のほぼ八十年ほど後輩にあたるソクラテス(古代ギリシャの哲学者)は、孔子と同様に「人生の目的はただ生きることではなく、善(よ)く生きることである」と唱えている。孔子もソクラテスも結果論者からみれば挫折者であるが、二人の言葉が二千五百年もの永きにわたって伝えられている事実は両者の正しさを証明していると言えるだろう。

 「過程」を大切にする。よりよく生きることを大切にする。たとえ結果が出なかったとしても努力し続けることが大切である。また、自分のためだけに生きるのではなく、人とコミュニケーションをとり、協力し、誰かのために行動する。
 まさに、「自律貢献」の精神であると私は思っています。私は、これからもその気持ちを大切にして、謙虚に学び続けたいと思います。