【5月28日】準備力
- 公開日
- 2021/05/28
- 更新日
- 2021/05/28
Kのつぶやき
昨日午後から、本校多目的室で私が担当しているある会議が行われました。会が終わり、来校されていた他の学校の先生方と階段を降りて行くとき、その先生方が次のようなことを言ってくれました。
「御陵中の生徒は落ち着いてますね〜」
「いい子ばかりですね〜。多目的室前の立て札(会議中、静かにしましょう)を見て、さっと話をやめて静かに歩いていましたよ」
「立ち止まってきちんと挨拶しますね〜」
このように、来校されていた先生方は、御陵中の子どもたちのことをたくさん褒めてくれました。とても誇らしく嬉しい気持ちがしました。いつも頑張っている子どもたちに感謝です!
何度か、ひとりごとに載せた松澤萬紀さん著『1秒で「気がきく人」がうまくいく』の中に、「準備力は、成功力」という内容が載っています。
友人の旦那様は弁護士をしています。負け知らずの弁護士と聞いて、その理由を聞いてみると、「うちの旦那さん、裁判の前は土日も、朝夕も関係なく、準備に時間をかけているわ。そこまで準備するのってほどにね。旦那のすごいところは準備力じゃないかしら」と答えてくれました。
知人の外科のドクターも「手術の結果の99.5%は準備力で決まる」と言っていました。また、広告代理店に勤める知人も「売れている芸能人ほど撮影に入るまでの準備力が違う」と話してくれたことがありました。
結果を出している人は「準備力」の大切さをきちんと理解し、自分が納得するまで準備に時間をかけるのです。では、どこまで準備すれば納得するのか。それは、「自分に自信が持てるまで」だと私は考えています。
先日、「無印良品」の松井忠三名誉顧問にお会いしたとき、松井名誉顧問も「講演の前には、万全の準備を整える」とおっしゃっていました。「人前で話すときは、話す内容はもとより、会場の広さ、照明の暗さ、誰が出席しているか、すべてチェックしたうえで準備をしている」そうです。また、松井名誉顧問は、週末のどちらかは必ず出社して、「翌週の準備」のために費やしています。「翌週の準備をしないと安心できない」「準備をしないと、逆に、ストレスになる」と理由をうかがい、「準備の量」と「結果の質」は比例することを教えていただきました。
私も、研修の数日前から(研修が数百人以上にある場合は数ヶ月前から)食事に気を配り、できるだけ消化に良いもの、できるだけ栄養価の高いものをバランスよく食べるようにしています。また、適度に運動をして、十分に睡眠をとって、コンディションを整えています。ひとりでカラオケボックスに行って、リハーサルを繰り返すこともあります。私が「気持ちを込めて」話すことができるとしたら、それは、「これで大丈夫」と思えるまで、「気持ちを込めて」準備をしているからです。
今以上の結果を出したいとするならば、もう一度、自分の「準備量」を見直すことも大切かもしれません。
「準備力」という言葉を聞くと、私は今年1月の「春高」でも日本一に輝いた東福岡高校男子バレーボール部の藤元聡一監督の言葉を思い出します。私が福岡県中学校選抜のバレーボールチームのスタッフとして、東福岡高校バレー部との合同練習に参加させていただいたとき、藤元監督は次のような言葉を、子ども達にいつも言ってくださいました。
「コート外のことを大切にすること。たとえば、礼儀、挨拶、マナーなど。それができないということはチームとしての約束が守れないということ。チームとしての約束事をきちんとしておかないと絶対に強くならない。勝手なプレーというものは、日頃の生活態度が出る。また、日本一を狙うなら、まず、『準備力、日本一』になること。常に100%の準備をすることが何より大切である」
チームがスタートした当初はとても日本一を狙えるようなチームではなかったのですが、子どもたちがひたむきに練習に取り組み、準備をしっかりと整えていったことで、4ヶ月後には素晴らしいチームに成長しました。惜しくも日本一にはなれませんでしたが、全国3位という素晴らしい結果を残しました。このことからも、何事であったとしてもやはり「準備力」はとても大切なのだと思います。そして、この「準備力」は、日常生活を大切にすることから生まれるものであり、何よりその人の心の持ちようで決まってくるのだと思います。
改めて、自分自身の「準備力」を振り返ってみるのもいいのではないでしょうか。