学校日記

【6月10日】叱り方

公開日
2021/06/10
更新日
2021/06/10

Kのつぶやき

 今日明日は、1学期の期末考査です。子ども達は、黙々とテストに取り組んでいます。努力してきた成果が出ますように・・・。さて、家庭学習やテストの結果などでお子様と話をされたり、場合によっては、お子様を叱る場面があるかもしれません。今日のひとりごとは昨日に続き、島村華子さんの『自分でできる子に育つほめ方・叱り方』の「叱り方」からです。

 子育てにおける“罰”を与える叱り方には、4つの問題があります。
○逃げ場がなくなる子どもは、自分に罰を与える相手に対し怒りを覚え攻撃的、反撃的な態度をもつようになる
○罰を使った子育ては、暴力や圧力で問題が解決されるというメッセージを送ることになりそのことが正当化される
○信頼できない相手だという思いが強くなれば、子どもは相手に対して心を閉ざし、その関係にひびが入る
○罰を受けた子どもは、次は罰をいかに逃れるかということに意識がいき、自分の行動のどこに問題点があったかを深く考えなくなる
 また、褒美と罰(アメとムチ)についても、「どちらも与え続けないといけないこと」「子どもが自己中心的な考え方になってしまうこと」を問題点としてあげています。そこで、上手な叱り方のポイントは・・・
1 「ダメ」「違う!」をできるだけ使わない。「そうだったんだね」「わかるよ」から始める
2 結果ではなく努力やプロセスに目を向ける
3 好ましくない行動の理由を説明する。子どものとった行動が、自分自身や他者に対していかに影響を与えるかを具体的に説明する。
4 親の気持ちを正直に伝える。私(親・大人)がどのように感じているか、またはその理由は何であるかをしっかりと伝える。

 島村さんは、「叱る」ことについてこう述べています。
「子どもを叱ることは、社会適応に必要な知識やスキルを教えるために必要なことであり、罰を与えて子どもの行動をコントロールするために行うものではありません。子育てにおいて、上手に叱るというのは、上手にほめることよりも難しいです。特に子どもが言うことをきかないときや癇癪(かんしゃく)を起こしているときは親もイライラしてしまって、感情的な対応をしてしまうこともあるでしょう」

 まさに私も「上手に叱る」というのは、本当に難しいことだと思います。私は、叱ることはほめることの何倍も難しいと実感することがこれまで何度もありました。昨日も言いましたが、様々な個性を持つ子ども達がいて、それぞれの場面において、叱り方の「正解」と呼べるものは簡単には見つかりません。大切なことは愛情を持って、しっかりと話し、伝え、そして子ども自身にしっかりと考えさせることなのではないかと思います。
 私の経験では、たとえば問題行動があった子どもを単に叱るだけでなく、やってはいけない理由をきちんと説明したり、親の気持ちや家族の気持ち、私の気持ちなどをしっかりと伝えることで落ち着いて反省することができるようになることがありました。また、保護者の方の姿や友達の声かけや支援によって大きく変わることもあります。もちろん、うまくいかなかったことも幾度となくありました。それでも諦めずに繰り返し繰り返し、話していくしかないのだと思います。

 島村さんの本には、ほめ方・叱り方の具体例が載っています。島村さんのおっしゃるあまりよろしくないほめ方・叱り方をしたことのある私が思わず苦笑いしてしまうようなものがたくさん載っていますので、興味のある方は一度読んでみてはいかがでしょうか。