【6月16日】ストレスと上手につきあう
- 公開日
- 2021/06/16
- 更新日
- 2021/06/16
Kのつぶやき
今日も各教室で、授業中の先生方の元気な声が響いていました。子ども達の反応を見ながら、様々なやりとりをして授業が進んでいく「対面授業」は大事だと、改めて思います。もちろん、状況によっては「オンライン授業」等も必要ではありますが・・・。さらに、ICTを最大限に活用しながら、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく育成する「個別最適な学び」と、子どもたちの多様な個性を最大限に生かす「協働的な学び」ができるように、授業改善をさらに進めていこうとしているところです。
さて、先日紹介した本『スタンフォードが中高生に教えていること(星友啓:著)』の中に書かれている「ストレス」のことについて載せます。
ストレスは心や体の健康に大きな影響を与えます。極度にストレスのかかる環境は最適な学習環境になり得ません。しかし、ストレスを完全に取り除こうとしても現実的ではないでしょう。さらに、良い学びのためにストレスを完全に取り除く必要もないのです。実際、最近の認知科学の研究成果によって、適度なストレスが記憶力や集中力を高めて、学習の効果を引き上げることが知られるようになりました。学習をはじめとする心や体の動きがストレスによって高められるのは、そうしたストレス反応が進化論的にも有利なためだとさえ考えられています。
周りの環境が何らかのストレスになっているということは、自分の身に何らかの脅威が差し迫っていることを示しています。そうしたストレス状況下で、心や体の働きが一時的に高まるのは、人間が進化の過程で獲得した生き抜くための大切な体の機能なのであり、私たち一人一人のDNAに刻み込まれた生存戦略なのです。そのため、大切なのは、ストレスを恐れて、むやみに避けようとすることではなく、ストレスとうまくつきあっていく心の構えを身につけることなのです。
著者の星先生は、健康心理学のケリー・マクゴニガル博士の『ストレスを友達にする方法』やハーバード大学の心理学マシュー・ノック博士らの研究についての紹介もしています。それによると・・・
ストレスをマイナスのイメージだけで捉えたり、悪影響ばかりを考えていると、その人の寿命よりも早く死んでしまう確率があがるとか、精神的苦痛に悩まされる確率があがる。
逆に、ポジティブな姿勢でストレスに向かうと、ストレスの悪影響が減るという研究結果もある。例えば、人前でスピーチする際、「緊張などのストレス反応の医学的側面を説明し、良いパフォーマンスを可能にするための心や体の反応である」というように、ストレスや緊張を「ポジティブ」なものとして捉えさせると、心肺機能の乱れが少なく、集中力も高まりいいスピーチができる。同様に、テストの前にストレス反応が良い成績につながると伝えると、体へのストレス反応が減少し、テストの成績自体も上がるという報告もあるとのこと・・・。
ノンストレスの生活を常に送ることは難しいので、ストレスと上手につきあうことが大切だと教えてくれているのだと思います。実際、ストレスからすべて逃げて生活することは皆無だと思います。もちろん、ストレスがたまってくれば、休憩したり、自分の好きなことをして気分転換をしたり、体を動かしたりして少しでも発散する。人に相談したり、プロのカウンセラーや医師に相談したりすることも、何ら躊躇する必要はないとも言っています。
ストレスは誰しもが抱える現代社会の問題です。ですから、サポートをしてもらうことも当然必要なことです。やはり私たち大人は、適切なサポートをしながら子どものやる気や能力を最大限に引き出せるようにしていくことが大切なのだと思います。