学校日記

【6月21日】謙虚さ

公開日
2021/06/21
更新日
2021/06/21

Kのつぶやき

 今日は、「夏至」です。夏至は、「夏に至る」と書くことからもわかるとおり、「この日を境に本格的な夏になります」という意味です。また、1年の中で、日の出から日の入りまでの時間(昼の時間)が最も長く、紫外線量も最大になるといわれています。福岡では、昼の時間が約14時間20分となり、冬至の日の昼の長さ約10時間と比較すると4時間以上も違うということになります。ちなみに、札幌の本日の昼の時間は約15時間20分と、同じ日本であっても1時間ほど違ってきます。さらに夏至の日は、南中高度(太陽が真南に来て、いちばん高く上がったときの地平線との間の角度)が最も高い日ということがいえます。

 今日は、各学年ごとに23日の体育発表会へ向けての練習をしています。写真は、1時間目の3年生ブロック応援の様子です。朝から大変天気もよく、場所によっては昨日よりも暑くなるところも・・・と天気予報でもいっていましたので、かなりの暑さが予想されます。熱中症に十分に気をつけながら、取組をすすめていきたいと思います。

 さて昨日、WBA&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚哉選手の防衛戦がラスベガスで行われ、その模様がテレビ放送されていました。私は、結果は放送前に知っていたのですが、どんな試合だったのか興味もあり、その放送を観ました。1ラウンド目から、相手を飲み込みこんだような余裕すら感じる試合でした。3ラウンドTKOであっさりと決着はつきました。本当に井上選手はとんでもなく強い!と素人の私ですら感じる試合でした。そんな井上選手について、所属する大橋ボクシングジム会長の大橋秀行さんが2年前に次のようなことを言っています。

 『「心技体」で井上尚弥が最も優れているモノを挙げるとすれば、私は心と答えます。技術も体も最大限に生かすのは心。そこが強く、あるいは成長していかなくては本来の力は発揮できません。私は現役時代から数多くのボクサーを見てきました。その中には当然、心が成熟せず、技術や体といった天性の資質に頼ったばかりに大成しなかったボクサーがたくさんいます。今、こうして井上に注目が集まるようになって、「どんなに才能があっても、心の持ち様と自分の活かし方を知らなければ、本物の強さは手にできないんだな」と改めて感じさせられます。
 第一に井上は謙虚です。彼ほどの強さと実績、世間的な注目を考えれば天狗になってもおかしくはありません。努力を重ねて世界チャンピオンとなったわけですから、私の本音を言えば「ある程度はなっても仕方がないのかな?」とは思います。でも、井上にはそれが全くなかった。それは、井上を子供の頃から指導している、父親の慎吾さんの影響が大きいでしょう。
 井上尚弥というボクサーは、謙虚であり努力家です。慎吾さんが、練習量など努力の必要性を息子に教えてきたことで、「俺はこれだけやったんだから負けるわけがない」という自信を与えてくれたし、何よりも私が素晴らしいと感じたのは、ボクシングの面白さを本人に植え付けてくれたことです。・・・(中略)・・・
 井上は、弱音は一切吐かないし、不安も口にしません。それは、本人の「細かいことは気にしない」という大らかな性格も関係しているのかもしれませんが、やはりボクシングを楽しんでいるからなのでしょう。ほとんどの選手は、試合前は緊張し「負けたらどうしよう・・・」、「絶対に勝てる!」と心の中で葛藤を繰り返しながらリングに上がるものですが、井上にはそれがない。常に自信満々でトレーニングを積んでいるし、試合の直前になっても自然体でいられるのです。』

 そして、大橋会長はこうも言っています。
『誰もが世界チャンピオンを目指し、その目標を達成すれば「〇回防衛」「〇階級制覇」とランクを上げるのが一般的ですが、井上の一番の目標は「37歳まで現役」です。そんなボクサー人生を設計している選手など、私はこれまで見たことがありません。それを成し遂げるために、井上は謙虚に振舞い、努力をしながらも楽しんでボクシングを続けられる。そして、心も強くしているのです。』

 大橋会長は、現役時代に「100年に1人の天才」と言われた元世界チャンピオンです。そんな方が、井上選手のことを「謙虚で努力家」と絶賛しています。井上選手のインタビューを観ていても、自信に満ちあふれていながらも自然体で、決しておごらない姿勢を感じることができます。大橋会長の言葉を読ませていただきながら、何事においても「心」は大切であり、そして目標に向かってのひたむきな努力が、何かを成し遂げる最大の秘訣だと改めて感じました。