【9月13日】おかげさま
- 公開日
- 2021/09/13
- 更新日
- 2021/09/13
Kのつぶやき
株式会社人材育成JAPAN代表取締役であり、売り上げ60万部を突破した『人は話し方が9割』などたくさんの本を書かれ、全国で講演活動もされている永松茂久さんという方がおられます。その方の著書『喜ばれる人になりなさい』のプロローグ「過去に託された夢」のところを載せます。
むかしむかし、あるところにお母さんとその息子の少年がいました。あるときお母さんは聞きました。
「大きくなったら何になる?」
息子は答えました。
「一等賞になる」
お母さんはふたたび聞きました。
「何で一等賞になりたいの?」
息子は胸を張って答えました。
「だって一等賞はすごいから」
お母さんは息子に言いました。
「それじゃあ一等賞になれないね。なってもすぐに追い越されちゃうよ」
ムスッとふてくされる息子にお母さんは続けました。
「よく聞きなさい。ひょっとしたら、あなたは何かで一等賞になるかもしれない。でもそれはあなたのためじゃなくて、困った人を助けるためなのよ」
「そんなこと言われてもわからない。一等賞はすごいんだ」
「今はわからなくても覚えておきなさい。この世にはね。神様がいるの」
「俺、神様なんか会ったことないからわからないよ」
「ううん、あなたのそばには目に見えるたくさんの神様がいる」
「うそだ、神様なんていないに決まってるじゃん」
「ううん、いる。それはね『おかげさま』っていう神様。あなたが着てる服、履いている靴、これは全部“おかげさま”がつくってくれたものなの。会ったことはなくても、あなたのことを思って一生懸命つくってくれた目に見えない人たちがいるの。その“おかげさま”の存在を忘れたらダメだよ。そしてね、いつかあなたが誰かの“おかげさま”になるの。一等賞は困った人を助けるために神様たちがくれるものなのよ。だからあなたは喜ばれる人になりなさい」
「喜ばれる人?」
「そう。あなたが人から喜ばれる人になること。それが私の夢」・・・(後略)・・・
“おかげさま”・・・「おかげさまで・・・」と私たちは言葉として使うことがあります。それは、目の前の方への感謝の“おかげさま”であったり、目の前にはいない方やモノへの感謝をこめての“おかげさま”であったり・・・
相田みつをさんの言葉にもあります。
『“おかげさんで”でないものは、この世に一つもありません。みんな“おかげさんで”で成り立っているんです』
ところが、時々人はうまくいくと、さも自分一人の頑張りで成し遂げたかのような“驕り(おごり)”の気持ちをもったり、逆にたくさんの人やモノへの“おかげさま”の気持ちを持つことができなかったりすることがあります。決してそのような気持ちは“プラス”とはなっていかない気がします。
私のこの“ひとりごと”も読んでくださる方がいらっしゃるおかげで、今日もつぶやかせていただくことができます。「いつも楽しみに読んでいますよ!」と言ってくださる方がいらっしゃるおかげで、頑張ることができます。
“見えている”“見えていない”に限らず、“おかげさま”という感謝の気持ちをもって、今日一日を大切に過ごしたいと思います。少しでも“人の役に立つ人”“人から喜ばれる人”になりたいと思わせてくれた、永松さんのお母様のお言葉でした・・・