学校日記

【10月1日】“強さ”の裏側に・・・

公開日
2021/10/01
更新日
2021/10/01

つぶやき

 いよいよ10月、今年もあと3ヶ月です。時の流れを早く感じてしまいます。明日からは、部活動生にとっては、新チームになっての初めての大会「筑紫区新人大会」が始まります。わずかな練習時間であったため、十分とはとてもいえず、思うような試合にはならないかもしれませんが、今持っている力を精一杯発揮してもらいたいものです。また、吹奏楽部の皆さん、美術部の皆さんの活動も今日から始まります。限られた時間ではありますが、文化週間・文化発表会へ向けての準備を頑張ってほしいと思っています。
 さて、西日本新聞の読者投稿欄“こだま”に「強さの裏側に深い思いやり」のタイトルで次のことが載っていました。

 「人生は出会いに始まる」と言います。高校柔道部の監督をしていた時、インターハイ個人戦で2連覇した生徒に出会いました。彼の素晴らしさは強さだけではなく、その思いやりの深さにありました。合宿中、彼は夕飯が済むと必ず「ちょっと家に帰ってきます」と言います。「分かった」の言葉でやり過ごしていましたが、実はお父さんの入浴介護に帰っていたのです。
 その後、彼はある大学の柔道部の監督となり、多くの選手を育てています。「東京オリンピックに教え子が出るので応援してください」とのメールをもらい、テレビで応援させてもらいました。教え子さんは期待に応えて金メダリストになり、「おめでとう」のメールを送ると「私の教え子ですから、先生の孫弟子です」と返事がありました。彼の思いやりに感謝し、涙腺が緩むのを覚えました。

 素晴らしい選手、一流の選手は皆、「挨拶がきちんとできる」とか「思いやりがある」、「感謝の気持ちを忘れない」「道具を大切にする」など、人として大切なことを身につけていると思います。例えば、以前紹介した東京五輪柔道73キロ級金メダリストの大野翔平選手も「礼儀」はもちろんのこと、「感謝の気持ち」や「相手に敬意を持つこと」をモットーに謙虚に練習に取り組んでいます。皆さんよくご存じのメジャーリーガーの大谷翔平選手も然りです。
 私がバレーボールを通じて出会った子どもたちもそうでした。礼儀正しく感謝の気持ちを忘れない子ども、目配り・気配り・心配りができる子は、バレーボールの技術の向上もさることながら、人間的にもさらに成長していくことを目の当たりにしました。そして、その後も感謝の気持ちを忘れず、私などにも敬意を払ってくれて、たいへん有り難い気持ちになることが幾度となくありました。
 スポーツであれ、なんであれ、一つのことに熱中し真剣に取り組んでいくことはとても価値があります。中には、その世界を極め、プロになったり世界チャンピオンになる人もいるでしょう。しかし、多くはそのスポーツ等を通じて、人として大切なことは何かを学び、何かの職に就き、社会人として羽ばたいていきます。そして、社会に貢献できる人、活躍できる人になっていくのだと思います。人として何を学び、何を身につけたかが一番大切なのです
 明日から、始まる新人大会。御陵中の子どもたちには、もちろん勝利を目指して全力で取り組んでほしいと思います。それと同時に、人として大切な挨拶や礼儀をきちんとすることはもちろんのこと、対戦相手や審判をしてくださる方、運営の方や保護者の方などサポートしてくださる方への感謝を忘れず、試合以外のところでも「御陵中の子どもたちは素晴らしい!」と言ってもらえるようなそんな御陵中生であってほしいと願っています。
 明日からの筑紫区新人大会(陸上部は筑前地区大会)、子どもたちの活躍を心から願っています!