【10月28日】機会
- 公開日
- 2021/10/28
- 更新日
- 2021/10/28
Kのつぶやき
昨日午後から体育館にて、3年2組の道徳科の授業を末次利恵先生が行いました。参観の人数を制限し、本校の先生方と市内中学校の先生と御笠の森小学校の先生方の一部に来ていただき参観をしました。教室から場所をかえ、普段とは違う雰囲気の中で子どもたちも緊張したこととは思いますが、大変熱心に授業に取り組んでいました。大勢の先生方の参観の中、手を挙げて、それぞれの素晴らしい考えを述べていました。来られていた先生方からは、「整然とした生徒の姿が素晴らしい」「素直そうで真面目でいい子ばかりですね」「よく考えて素晴らしい意見を言っていましたね」…などと、子ども達の姿を褒めていただきました。担任の末次先生と子どもたちの信頼関係ができていることが授業の様子からみとることができました。
私たち教師はよりよい授業づくりのために、互いの授業を公開し、意見を交流し、研修を積んでいくことがとても大切です。昨日の末次先生の授業も私も含め参観していた先生方にとって学びの多いものでした。御陵中学校ではこれからも、先生方の学びの「機会」を継続して設け、その学びが子どもたちの様々な「力」を高める授業や指導になっていくように取り組んでいきたいと思います。
さて、アメリカの経営コンサルタントであるマーク・マチニックという方の著書『後悔しない生き方』という本の中に、「逆境を機会に変える」というタイトルで、ロイド・バクラックさんという方の話が載っていました。原文を一部要約して載せます。
ロイドは生まれながらにして骨に異常があり、下肢が大変小さく、歩けない状態であった。医師団は両親に息子を施設に入れるようにすすめた。ところが、両親は「息子はなんとか道を切り開きますから大丈夫です。」と、その助言を拒否し、彼を育てた。両親は決して彼を甘やかすことなく、身の回りのことは自分でするように励ました。しばらくすると、彼は両足を使わず手だけで這(は)って移動できるようになった。
ロイドの目標の一つは「一流のアスリート」。3歳から水泳を習い、その後腕だけで泳げるようになった。普通の公立小学校に入学し、上半身をさらに鍛え、野球の技術を磨いた。普通に走れなかったが、体を引きずりながら両手で走ることができるようになった。さらに、体操に挑戦したときは、高校の大会で健常者と混ざって五位入賞も果たした。そのときに、「どうやって健常者と競い合うことができたのか?」の問いに、彼はこう答えた。
「何が欠けているかは問題ではない、目標を達成するために自分にあるものを使えばよい。自分には足がない代わりに他の人より優れた腕と心を持っていると確信している。だから私は周りよりハンディキャップがあるとは思っていない。」
そして、1996年のアトランタ・パラリンピックでシッティング・バレーボールのメンバーとしてプレーした。現在、彼は、結婚して二人の娘を持つ父親で、学校や施設を回って講演活動をしている。
ロイドの驚異的な生きざまは「絶対に後悔しない」という積極的な姿勢と逆境を機会に変える粘り強さを物語っている障がいを抱えていることを後悔するのではなく、誰もができないと思っていたことを奮発材料にしているのだ。彼の勇猛果敢な生き方は、すべての人の励みになる。人はみな、自分が不利な状況に立たされていると感じることがある。たとえば、多くの応募者と職を求めて競争するとき、学校で不得意分野の授業を受けるとき、自分より優れた技能を持っている相手とスポーツの試合で対戦するとき、などなど。
そんなときにあなたは、自分が不利だという現実に屈して後悔するか、自分の強みを生かす独創的な方法を探し求めるか、どちらを選ぶだろうか?今度、逆境に直面したら、それを機会に変える方法を考えてみよう。失敗の可能性ではなく成功の可能性を探ろう。
人は誰しも苦手なこと、不得意なことがあります。それでも目標を達成するために、自分のよさを生かしつつ努力していくことが大切なのだと思います。人をうらやみ愚痴ばかり言ったり、人のせいにしたり、「自分は不幸だ」と言い続けても前には進まないのだと思います。ロイドさんのように現状を認め、その上でどうしていくかが大切だということだと思います。「失敗は成功のもと」という言葉もあるように、「失敗」を糧にし、時間はかかったとしても言い訳をせずに努力し続けることで道は開けていくのだと思います。「逆境」や「困難」を、自分を大いに成長させる大切な「機会」にしたいものです。