学校日記

【11月17日】気づく力

公開日
2021/11/17
更新日
2021/11/17

Kのつぶやき

 昨日は、道徳科の授業を保護者の皆様、学校運営協議会委員の皆様、そして教育委員会の皆様方に参観していただきました。ご来校いただきましたすべての皆様、本当にありがとうございました。今後も子どもたちが多面的・多角的に物事を考え、道徳的実践力が育っていくような道徳科の授業をしていきたいと思います。
 ところで、学校運営協議会委員さんのお一人がこのようなことをおっしゃっていました。
「たとえば、『思いやり』ということについて考えたとき、直接行動することが思いやりであることもあれば、あえて見守ることが思いやりとなることもある。それらを見極めていく力をつけていくことが大切だと思います」
 これは、「相手意識」を持つことであり、物事の本質を見抜いていくことの大切さを伝えてくださったのだと思います。このように、物事の「本質」を見抜くことの大切さ、見えないところに気づく力というのは、生きていく上で、とても大切なことだと思います。ところが、私たちはややもすると表面的な事象や現象にばかりとらわれ、その裏に隠れている「本質」を見抜くことができないことがあります。また、表面的な対処的な方法で、その場を乗り切り、また同じ過ちを繰り返すことがあります。
 以前紹介した唐池恒二さんの『逃げない』という本の中に「気づく力を養う」というところがあります。抜粋します。

 どうすれば本質に気づく力を養うことができるでしょうか。
 オリックスの前会長で現在同社のシニア・チェアマンの宮内義彦氏は、「勉強すること」と明言します。宮内氏の言う勉強とは、本を読むことだけではありません。もちろん、本を読むことも大事ですが、それだけではなく、新聞や雑誌などから幅広く情報を得ることも必要だといいます。人に会い、話を聞くのも立派な勉強です。宮内氏は、そうした勉強をしたうえで、次に自分の頭で考えることだと説きます。
 松下幸之助氏が、リーダーに必要なものとは、物事の要諦、つまり私の言葉で言い換えるなら本質を捉える力だとしています。そして、この力を身につけるには、「どんな仕事でも、単純な仕事でも、真心をこめて」やること。
 京セラの創業者・稲盛和夫氏はこう述べています。
「困難な状況に遭遇しても、決してそこから逃げてはいけません。追い込まれ、もがき苦しんでいる中で、『何としても』という切迫感があると、ふだん見過ごしていた現象にもハッと気づき、解決の糸口がみつけられるものです」
 つまり、問題に直面したとき、逃げずに考え、悩みに悩んでもがき苦しんだ後に本質が見えてくるということです。それでは私なりに「本質に気づく力」を身につけるためには何をすればいいのか述べてみましょう。三つです。
1 やはり猛烈に勉強すること。本を読むことはもちろん、新聞、雑誌などから情報を仕入れたり、勉強会や講演会などで人の話を聞いたりすることも必要です。自分の仕事に関わりのないものも含めてできるだけ多くの知識や情報を広く得ることです。
2 とことん考え、とことん悩むことです。そして、物事に対し、「なぜ」「何のために」「誰のために」といった疑問を耐えず自分自身に投げかけることが大事です。
3 あてもなく街を歩いたり、旅に出かけたりすることです。具体的な目的がなくても行動を起こせば、必ず何かに出会えます。何かを発見します。

 さて、皆さんはいかがですか?コロナ禍となって、3つ目のことは制限もあるとは思いますが、「勉強すること」「考え、悩むこと」「行動を起こすこと」の3つを常に意識して生活することは、リーダーという立場に限らず大切なことだと思います。
 私はまだまだ知らないこと、足りないことが山ほどあります。わからないこともたくさんあります。だから、できるだけ読書をしたり、新聞を読んだり、いろいろな方のお話を聞いたりして、常に学びたいと思っています。そのおかげで、たくさんの発見があります。それと同時に、たくさんの課題にどう対処すればよいか考え、悩みます。周りの人の助言やアドバイスもいただきながら解決できるように最善を尽くし、狭い視野ではなく、幅広い知識や見識をもって、広い視野で対応できるようにしたいと思います。
 私は、唐池さんの本を読み、「本質に気づく力」をもっともっと磨いていかなければと感じたのでした。