学校日記

【3月14日】かけがえのない命

公開日
2022/03/14
更新日
2022/03/14

Kのつぶやき

 朝、校門に立っているときに、いつも見慣れた3年生が登校しないかと思うと、やはり寂しい気持ちがしてきます。これから、卒業生がそれぞれの道を一歩一歩、力強く歩んでいってほしいと思っています。それと同時に、これからは1・2年生が御陵中の中心となって頑張ってくれることを期待する私です。
 さて、今朝の西日本新聞からです。

 ロシア軍に包囲され、猛攻撃にさらされているウクライナの都市部で、逃げ場を失って飲み水や燃料もない市民の困窮が極まっている。総人口の6%にあたる約250万人が国外に逃れ、欧州は受け入れに寛容な姿勢を見せる。しかし、脱出できず戦火に取り残された市民は多く、「地球上、最悪の人道危機」(ウクライナ外相)の様相だ。
 ウクライナ南東部にある人口43万人の港湾都市マリウポリ。市当局や地元からの報道によると、街を取り囲むロシア軍は12日間にわたり、空爆や砲撃を続け、市民1500人以上が命を奪われた。「人道回廊」による退避は実現していない。通りに遺体が放置され、「電気、水、ガスの供給もない」(国際赤十字)。
 「雪が降らないと、水もない」。住人の女性アンゲラさんはフェイスブックに投稿。雪を溶かして飲料水にするが、まとまった雪が降らないこともあり、やむなく水たまりをすする人も。爆撃は激しさを増し、「土砂降りの雨のよう」。外はいてつく寒さで、暖房が切れたアパートで震えている。
 爆撃は住宅地を壊滅させ、一部の地区は「もはや住めない」(市議会メンバー)。がれきに生き埋めになった市民の数は把握できない。店や薬局は強奪され、食料品や燃料の奪い合いも。寒さで体調を崩す人が相次ぐ。
 市長によると、爆撃された家屋のがれきの中、6歳の女の子ターニャさんが脱水症状の末、息絶えた。「最後の時、彼女は孤独で疲れ果てて、ひどく喉が渇いていただろう。マリウポリで起きている物語の一つにすぎない」。市長は8日、こう述べた。・・・(後略)・・・

 「土砂降りの雨のような爆撃」、「遺体が放置」、「電気、水、ガスがない」、「いてつく寒さの中」、「雪を溶かして飲料水に…」、「店や薬局の強奪」、「母親を亡くした6歳の子が脱水症状で命を落とす」…これが先日まで平和だった街の現実です。
 「地球上、最悪の人道危機」…人が幸せに生きる権利を奪われているのです。当たり前に生きる権利を奪われているのです。絶対に許されないことです。しかし、現実は…
 この新聞記事を読むだけでも、どれだけ苦しくつらい思いをされているかと思いますが、現実はこれよりももっと過酷で、ひどい現状が続いています。世界中の人が、「平和」を願って、募金活動や署名運動やデモ、支援物資を送ったりボランティアで参加したり…それでも十分ではありません。何より、こうしている間にも、かけがえのない命や平和な日常が奪われていることが、大変な問題です。
 ニュースや様々な報道を見るたび、多くの人の涙を見るたび、胸が苦しくなり、怒りがこみ上げ、何もできていない自分はこれでいいのかとのジレンマにも陥ります。一刻も早い、停戦を心から願う毎日です。