学校日記

【3月23日】伝え合う、話し合う

公開日
2022/03/23
更新日
2022/03/23

Kのつぶやき

 ロシアのウクライナへの軍事侵攻は止まらない。この間にもかけがえのない命が奪われている。ウクライナの国内外の避難民は1000万人を超えたと先日報道されていました。これは全人口の約4分の1だそうです。
 今朝の西日本新聞にも、ウクライナからから避難してきた母子が数日分の着替えだけをバッグに詰めて、姉の待つ1万キロ離れた福岡県田川市へ11日間かけて…という以下のような内容の記事が載っていました。
 母親のエカテリーナ・チャプリンシカさんは、当初、夫であるスビツラーナさんとの別れをためらい国内にとどまっていた。しかし、ロシアの攻撃が激しさを増し、「このままだとアナスタシア(娘)の未来を奪いかねない。避難は親としての責任よ」と田川に住む姉のスビツラーナさんの言葉に背中を押され避難を決意した。チャプリシカさんの両親は、「ここは私たちの土地。わが家がミサイルで破壊される時は、死ぬ時」と避難を拒んで残っているとのこと。

 今朝のニュースでは、ウクライナの地下シェルターの様子が映り、後にその場所から避難した母親のインタビュー映像が流れていました。
「爆撃の音を聞くたび子どもたちが“お母さん、お母さん”と泣き叫ぶのです。爆撃の音が聞こえなくなっても、子どたちは怖がって地上へ出ないんです。子どもが離れようとしないので私たち母親も一歩も外に出られません。でも、子どもたちが少しでも安心するように、できるだけ笑顔でいるようにしました。冗談を言ってみたり、子どもたちと遊んでみたり…子どもたちの心を支えなければと私たちは懸命でした」
 電気も止まり、水も食料もほとんどない中で、雪を溶かし飲み水にして命をつないでいくような極限状態…まさに“地獄”の中でこの日々を生きている人たちがいるのです。

 マリウポリで生まれ育ち、マウリポリの大学に勤務するワレリア・コロソクさんは、こんなことを話されていました。
「マリウポリは私にとって世界で一番素晴らしい場所です。自分の生まれたふるさと、両親と祖母が生まれた街。そして一番大切なのは、わが子が生まれた街であることです。」
 ワレリアさんは、地下シェルターで娘さんの14歳の誕生日を迎え、その後300キロ離れた街に避難されたそうです。ワレリアさんは、続けてこう話されました。
「破壊された街を見ると、恐怖と悲しみで胸が締めつけられます。ただ、憎しみや怒りの感情は持ちたくない。憎しみと怒りの感情こそが戦争を生むのです。憎しみは消えてほしい。憎しみこそが殺りくや破壊につながるから。いま私たちが子どもたちに伝えることは憎悪ではないはず。」そして最後に涙を流しながら、
「私たちを見捨てないでくれてありがとう…本当にありがとう…」

 胸の詰まる思いでした。水も食料もろくにない状態。夜は氷点下10度近くまで下がる中、こごえながら命をつないでいる…
 「憎むべきは戦争…憎悪が戦争を生む…」。考えさせられます。当たり前の生活を奪われ、街を奪われ、そして命を奪われる。絶対に許されない戦争。
 私たちができる支援を考え、行動するしかないのだと思います。学校でもご家庭でも、「命について」「戦争について」「人を大切にすること」「当たり前のことが当たり前でなく感謝を忘れてはいけないこと」などについて、子どもたちと話し、伝えていくべきなのだと思います。

◆今日1・2年生は、今年度最後にクラスや学年での思い出を増やしてほしいという願いをこめて、「学習クラスマッチ」と「ソフトバレーのクラスマッチ」を実施しました。「共に頑張り、共に高め合うこと」「勉強やスポーツの楽しさを知ること」「友達と協力することや友達と一緒にいられる幸せ」などを感じてくれてたら嬉しいです。いよいよ明日は修了式、素敵なしめくくりができればと思っています。

  • 1347329.jpg
  • 1347330.jpg
  • 1347331.jpg

https://onojo.schoolweb.ne.jp/4020005/blog_img/6876432?tm=20240805123920

https://onojo.schoolweb.ne.jp/4020005/blog_img/6878284?tm=20240805123920

https://onojo.schoolweb.ne.jp/4020005/blog_img/6879397?tm=20240805123920