学校日記

【4月20日】謙虚さ

公開日
2022/04/20
更新日
2022/04/20

Kのつぶやき

 昨日、図書司書の杉先生から、こんなことを教えていただきました。
『今日、1年3組の図書室でのオリエンテーションをしたのですが…とても驚きました。子どもたちの姿勢がとてもいいんです。「自由に本を見ていいよ」って言ったあとも、羽目をはずようなこともなく、本当に素晴らしい態度で本を見てくれていたんです。そして、「今日の本の貸し出しは3冊まで大丈夫です」と伝えると、何と1クラス合計で100冊以上を借りてくれたんです。改めて、きちんとしている1年生だなぁと感心しました!』
 私は、1年生の素晴らしい姿に感動されている杉先生の話を聞きながら嬉しさとともに、1年生への期待感がさらに高ま
りました。これから早く中学校生活に慣れ、2年生3年生と共に大きく成長してほしいと思いました。

 さて、『生き方の教科書』に載っている、囲碁の世界ではとても有名な藤沢秀之さん[1925-2009]の「伸びてくる人の共通点」からです。

 努力すれば、自分がいかにわかっていないかがわかる。碁もわからない。人生もわからない。経営もわからない…そういうことがわかる。自ずと謙虚になる。その謙虚さが、人物を、物事を見抜く目になるのです。
「三歳の童子たりとも導師たり」(※導師…人々を導く師)
という言葉があります。初心者に指導碁を打つでしょう。打ち終わって一緒に対局を振り返る。すると、対局中は思いつかなかった最善手が必ずある。自分にも相手にもね。最善手が打てなかったという点では、ヘタもうまいも関係ない。だから、相手がどんなにヘボでも、対局をおろそかにはできない。たとえ相手が子どもでもね。どんな相手であれ、もう教わるものはないなどと思ったら、それは碁打ちとしてはおしまいだということです。
 だいたい、自分はほとんどのことは知っている、もう人から教わるものはほとんどない、などと思う人間は、進歩や成長がどういうものであるかを知らないのです。
「士分かれて三日(さんじつ)なれば、即ち当(まさ)に刮目(かつもく)して相待つべし」
という言葉が中国の古典にあります。優れた人物は別れて三日後に会った時は、目をこすって見直さなければならない、なぜなら必ず何らかの進歩を遂げているからだ、という意味です。
 伸びてくる人間というのは発奮するエネルギーがすごい。
 去年だったか、電車に乗ったら、元名人の小林光一君が車内にいた。見ると、棋譜(きふ:対局の記録表のこと)を開いて一所懸命研究している。一流と言われる人は、自分の未熟をよく知っているから、下の人よりももっと勉強するからですね。だから下の人はなかなか追いつけない。だからこそ一流なのです。

 伸びる人は、謙虚であり、常に学び続ける人であるということだと思います。少し勉強したからといって、少し経験があるからといってすべてがわかっているわけではありません。私もこの年になり、自分に足りないこと、学ばなければならないことがたくさんあることを日々感じています。やればやっただけ、自分がまだまだだと思い知らされます。相田みつをさんは「一生勉強、一生青春」という言葉をいわれています。私たちは、一生学び続けなければならないし、新鮮な気持ちで毎日を過ごしていくことで、人としての命の根っこも深くなるのだと思います。
 今日も図書室では、1年1組・2組のオリエンテーションがあっていました。そこには、興味津々で本を選び、整然とした姿で、次々に借りていく子どもたちの姿がありました。なんだか頼もしくなりました。これから、子どもたちも私たち大人も、謙虚さ、素直さ、学ぶ姿勢を持ち続けていかなければと改めて思いました。

※保護者の皆様には、本日の授業参観、PTA総会、学年総会、学級懇談に出席いただきまして誠にありがとうございました。総会で申しましたように、今年度も子どもたちの笑顔と未来のために、学校、家庭、地域がしっかりと連携し、頑張っていきたいと思います。どうぞ、ご理解とご支援をよろしくお願いいたします。