学校日記

【4月28日】尊い命

公開日
2022/04/28
更新日
2022/04/28

Kのつぶやき

 知床半島沖での遭難事故。すでに11名の方が亡くなられたことが確認され、未だ15名が行方不明…新聞の見出しには、「悪天候 なぜ出航」、本当に心痛む事故です。行方不明の方々が一刻も早く、見つかってくれることを願うばかりです。今朝の西日本新聞にこんな記事が載っていました。

 「せめて、愛を誓い合った2人の願いをかなえてあげよう」。
 北海道・知床の観光船「KAZU 1(カズワン)」の遭難事故で行方不明となった北見市の鈴木智也さん(22)は交際相手の女性と共に乗船し、プロポーズするつもりだった。女性も行方不明。両家で話し合い、本人たちに代わって親族が婚姻届を出した。一刻も早い発見を待ちわびている。
 智也さんの叔父謙介さん(38)らによると、智也さんは帯広市出身。隣接する音更育ちの女性は地元の幼なじみから「ゆっち」と呼ばれていた。智也さんの仕事の都合で北見市に移り、同居していた。事故が起きた23日はゆっちの誕生日に当たり、智也さんは指輪も準備していたという。
 謙介さんは智也さんを「小さい頃から人なつっこい子だった」と振り返る。謙介さんの子も「智也兄ちゃん」と呼んで慕っていた。ゆっちを連れて釧路市に住む謙介さんを訪ねてきてくれたこともあった。
 謙介さんは母親からの連絡で事故を知った。24日、いても立ってもいられずに斜里町へ。目にしたのは、兄である智也さんの父がぼろぼろと涙を流す姿。「一緒に育ってきて、初めて見た。胸に迫ってきた」。漁港近くに止まったままの智也さんの車を見て、謙介さんも泣き崩れた。…(中略)…
 智也さんとゆっちは親同士も交流があった。26日夜、受理されなかったものの、北見市役所に2人の婚姻届を提出した。「難しいことだとは思うが、せめて(2人の思いが)形になってくれれば」。謙介さんは祈るように話した。

 私は、胸が苦しくなりました。この記事に書かれている智也さんやゆっちさんにも家族や親戚、友達などがたくさんいて、今、本当につらく苦しい思いをされていると思います。「生きててほしい…助かってほしい」、そう思います。もちろん、記事に書かれていなくても、すべての方々にそれぞれのこれまで生きてきた軌跡があり、たくさんの繋がりがあります。決して一人で生きているわけではなく、そこにはたくさんの人が関わり支えてもらっているからこそです。だからこそ、人の「命」はかけがえがなく、尊いのだと思います。その命が奪われ、今も行方がわからない人がいる。本当に悲しくつらいことです。私たちは、今一度、安全や命について考えなければなりません。
 「命」はいつかは尽きる。しかし、個人的な感情で人をあやめたり、エゴやいい加減な判断、戦争などによって人の命が奪われたりするとしたら、それは決して許されないことです。すべての人がそれぞれの命をまっとうできるよう、私たちは思いやりの気持ち、一人一人を大切にする気持ちを決して忘れず、日々の仕事、日々の生活を送らなければと思います。
 ゴールデンウィークがスタートします。すべての皆様がくれぐれも、事故なく有意義な休日を過ごされますよう心より願います。素敵な休日をお過ごしください。