【5月25日】大切なこと
- 公開日
- 2022/05/25
- 更新日
- 2022/05/25
つぶやき
今朝の西日本新聞の1面からです。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻開始から24日で3ヶ月。戦禍のウクライナから日本に逃れてきた人は千人を超え、九州では少なくとも131人に上る。戦闘は長期化し、避難民が帰国できる日は見通せない。それでも周囲に支えられ、懸命に新しい生活に踏み出す人がいる。
5月中旬の朝、福岡市西区の弁当店「あじや」。ラリーサ・チェリニゴバさん(63)と夫ウラディミールさん(62)が自転車で現れた。3月中旬に東部ドネツク州から同市に避難し、4月中旬に働き始めた。「おはようございます」。覚えたての日本語で同僚とあいさつを交わす。
レストランで30年近く働いてきたラリーさんは手際よくポテトサラダを盛りつけていく。料理経験のないウラディミールさんは肉の切り分けを担当。日本語が分からない2人のため、店の壁には約50種類の文章を日本語とウクライナ語で書いた張り紙がある。「小さくカットしてください」「腰は痛くないですか」…。指さしながら意思疎通を図る。同僚の峰由美さん(47)が「少しでも働きやすくなれば」と見守る。
夫婦が住んでいたドネツク州は、ロシアが全域制圧を目指す激戦地。ほぼ毎日、砲撃音が響いた。3月中旬、自宅近くが爆撃され、福岡市で暮らす娘アンナさん(40)の元への避難を決めた。バスで約40時間かけ近隣国ジョージアへ。飛行機でトルコ、東京を経て福岡にたどり着いた。アンナさんから迎えられると、涙があふれ出た。
今も故郷に母親と親戚が残る。アンナさん宅に落ち着いたのもつかの間、戦闘激化のニュースに夫婦の不安は膨らんだ。家族以外に話し相手もなく、ふさぎ込む毎日、そんな時、弁当店からの誘いを受けた。…(後略)…
ラリーさんが働く弁当店は、福岡市内の企業十数社と連携し、避難民とその家族に仕事や住居の紹介をされているとのこと。夫婦が使用している自転車も協力企業が贈ったものだそうです。ラリーさんは、
「働くと気が紛れ、元気をもらえる。周りの人は優しくしてくれて、ありがたい。でも…一番の願いは、戦争が終わること。そして、母国に帰れる日がくること」
と話されていたそうです。
侵攻が始まってからもう3ヶ月も経つのかと改めて思いました。人ごとではない…と言いながらも、時間とともにその気持ちが薄れてしまっている私がいました。もちろん、毎日のニュース等でも見るし、気にはしているのですが…。
たくさんの人が命をなくしている事実。今、このときですらかけがえのない命が奪われている事実。日常の当たり前の幸せも家も故郷も奪われている事実。避難してもなお、言葉の壁、毎日の生活でどれだけ寂しくつらい思いをしているかという事実。それでもなおたくましく生き生きと毎日を充実させながら生活されている事実。そして、その方々をたくさんの方や企業などが支援してくださっている事実…
私たちは、忘れてはいけない…
平和の有り難さを…日常の有り難さを…たくさんの“おかげ”で生かされていることを…
だからこそ、毎日を大切にしたい。今、このときを大切にしたい。時間を大切にしたい。もっともっと人を大切にしたい。様々なことへの感謝の気持ちを大切にしたい。
そう思いながら、今日の記事を読ませてもらいました。皆さんはどう感じていますか?