【6月29日】心で見る
- 公開日
- 2022/06/29
- 更新日
- 2022/06/29
Kのつぶやき
昨日、九州北部は「梅雨明け」したと気象庁が発表しました。統計がある1951年以降では最も早く、6月中の梅雨明けは観測史上初めて、期間も17日間と最も短かったとのこと。昨日「猛暑日(35度以上)」となったのは全国で100地点もあり、今週末にかけて35度以上になるところがさらに増えそうであるとの報道があっていました。また、梅雨の期間の雨量は福岡市でも61ミリ(平年の35%)とたいへん少なく、今後の雨の状況によっては渇水への懸念もあるとのこと。ただ一方で、局地的な激しい雨になることもあるので、十分に注意するようにある気象予報士の方は言われていました。
今週末も、中体連の大会が実施されます。子どもたちには、「熱中症」には十分に気をつけながら、自分の力をすべて出し切ってほしいと思います。頑張れ!子どもたち!!
さて、以前紹介した本で岡田豊さんの『自考』という本があります。その中に「ひと休み」というコラムのようなものがあります。今日はそれを紹介します。
アメリカ・メジャーリーグの大谷翔平選手の大活躍を見て、あなたの感じ方に一番近いのは次のうちの誰ですか。
【Aさん】感無量です。大谷選手は日本人の誇りです。同じ日本人として嬉しいです。感謝しています。
【Bさん】あまりにもすごくて、何だか別世界にいるような遠い存在の人に感じます。
【Cさん】大谷選手はすごいけど、私の周りにも頑張っている人、キラキラしている人がいます。地味で有名じゃないけれど。
コロナ禍の厳しい時期に、まぶしいほどの活躍を見せ、私たち日本人に勇気と元気をくれた大谷選手。彼を見ていると、もう日本人を超えて、「オオタニ」として世界に羽ばたいているような気もします。
Aさん、Bさんと同じような感じ方をする人は多いでしょう。
ここで何が言いたいのかということですが、Cさんのように捉えてみるというセンスです。斜めから見てみる。心で物事を見ようとしてみる。自分や周りにいる人を大切に考えてみる…。
大谷選手は人知れず、懸命の努力をしているでしょう。でも、名も知れず、メディアなどに流れない人たちの中に、それこそ必死で努力を続け、懸命に頑張っている人が大勢いるということです。そうした人たちが、それぞれの場所で、ささやかな奇跡を起こし続けてくれているからこそ、この社会が何とか回っていると思うのです。
私は、これを最初に読んだときAに近い感情だと思いました。大谷選手は野球選手としても本当に凄いプレーヤーで誰もなしえないような記録をつくり続けている最高の選手だと思います。同時に、その姿勢や言葉を聞いたり様々な報道や資料を見たりすると、人間的にも素晴らしい人なのだと思いますし、感動や勇気・元気を与えてくれて尊敬します。
一方、岡田さんの言葉にあるように、「見えないものを見ようとする」「視野を広く見渡してみる」「自分の見方・考え方を広げてみる」などのことは、とても大事なのだと思います。
「偉大な奇跡」だけでなく「ささやかな日常の奇跡や頑張り」のおかげで社会が成り立っているし、その中にたくさんの感動があるのです。学校でも子どもたちが毎日、素敵な奇跡を起こしてくれています。優しさや頑張りをたくさん見せてくれます。だから、みんながこの社会に絶対に必要な人だし、学校にも学級にも必要なかけがえのない人なのです。
そんな見方、考え方ができるように、日頃から「見えないものを見ようとする」「心で物事を見ようとする」姿勢が大切なのかもしれません。