【7月7日】どう伝える?
- 公開日
- 2022/07/07
- 更新日
- 2022/07/07
Kのつぶやき
今朝、いつものように校長室のドアを開けて仕事をしていると、女子バレーボール部2年生の山下紗々さんが、きちんと立ち止まり「おはようございます!」と挨拶をしてくれました。そのあとも、通るたびに…。本当に素敵だなぁと思います。「おはようございます!(素敵な挨拶を)何度もありがとう!」と声をかけると、ニコッと笑顔でお辞儀をしてくれました。先輩の大隈由貴さんから、引き継いでいてくれているのだろうと余計に嬉しくなりました。実は、女子バレー部の練習に少しだけ参加させてもらったときにも、山下さんは目をキラキラと輝かせ、私の話を聞いていました。また、休憩時間でもすぐに練習を始め、「もっと上手になりたい!」という意欲に溢れているのがわかりました。きっと、新チームになり、また新たな目標をもって頑張り始めたのだろうと思います。これからも人として大切なことを持ち続け、バレーボールもますます上達してほしいと願っています。それにしても、私は何度もひとりごとでつぶやきましたが、「素敵な挨拶」は人を元気にする力があると、子どもたちに教えてもらっています。御陵中の子どもたちが、ますます素敵な挨拶で、人を明るく元気にしてほしいと願いますし、私自身も子どもたちを見習って少しでも素敵な挨拶ができるようになりたいと思います。
さて、日本教育新聞に載っていたある小学校の校長先生の『管理職の独り言』です。
あるコーヒーショップでの出来事。
「ごゆっくりどうぞ」とコーヒーが運ばれ、その下には「チョコとの相性が抜郡です」というメッセージが添えられていた。手書きのメッセージは心が温まるが、それよりも漢字の間違いが気になった。意味は十分伝わるし気分を害したわけでもない。でも、教員という仕事柄か、正しいことを伝えるべきではないかという思いが湧いてきた。しかい、どう伝えたらいいのか思い浮かばず、その場は「ごちそうさまでした」とだけ言い、店を出た。
このことを職員室で話題にすると、「『コーヒーとチョコの相性は抜群でした』とメッセージの下に返事を書く」「漢字の間違いをサラッと伝え、すぐに話題を変える」「伝えるか迷ったこと、言わないのは失礼と思ったことなど、全て正直に伝える」など、店員の優しさに配慮するアイデアを考えてくれた。また、こんな話をしてくれた教員がいた。
「先日、友人を心配するAさんの日記に『私でよければ想談に乗ってあげたい』と書かれていました。僕は、Aさんの優しさを褒めながらも、つい国語教師の血が騒いでしまい、『想談じゃなくて相談だよ』と想の下の心に×を打ちました。Aさんは『あっ!』とすぐに気付きました。でも、よく考えると、この場合のAさんの相談って『想談』だなって思ったんです。『思いやる心』がくっついた想談なんです。なんかほっこりした気持ちになり、『いや、漢字としては間違いだけど、この場合は想談で合っていると思う。すてきなことに気付けた。ありがとうね』と伝えました」
正しいことは正しい、間違いは間違いと伝えることは教育の基本であり、とても大切。しかし、相手の心に届かない限り、「伝えた」という自己満足や形式だけのものになる。
管理職は職員や保護者の考えに軌道修正をかける場面が多いだけに、心に響くような伝え方を身に付ける必要があり。そのためにも自身が成長し続けていかなくてはいけない。
私の心に響く言葉でした。文章や漢字の間違いだけでなく、他にも様々な場面で言わなければならないこと、伝えなければならないことがあります。正しいことやいいこと、素晴らしいことは伝えやすいし言いやすいかもしれません。
一方、間違いを伝えることは場面や相手によっては難しいこともあります。間違いは間違いだけれども、どう伝えるか、どんな伝え方をするか、私も迷うことがあります。よかれと思って伝えたことが、結果的にはあまりよくなかったということもあります。しかし、それでも言わなければいけないことはあるし、間違いを正さなければいけない場面はあります。
上の言葉にもあるように、相手意識をもち、自己満足や形式だけにならない伝え方ができればと思います。たとえムッとされたとしても、時間が経ってあのとき言ってもらえてよかったと思ってもらえたらいいこともあると思います。私自身もそんな経験、何度もあります。今日のコラムを読ませていただき、自分自身が人としてもっともっと学び成長していきたい。そう思います。