【9月12日】友だち
- 公開日
- 2022/09/12
- 更新日
- 2022/09/12
Kのつぶやき
先週は、2年生の修学旅行、1年生の自然教室を無事に終えることができました。自然教室もたいへん天気にも恵まれ、子どもたちは有意義な2日間を過ごすことができたようです。最後の解団式では、実行委員さんがあいさつの最後に「お世話になった先生方にお礼を言いましょう!」と、全体でお礼をするなど、感謝の気持ちも忘れない素敵な姿を見せてくれました。今日からはまた3学年揃っての学校生活です。今回の学びを生かし、日常の活動はもちろんのこと、合唱コンクールの取組や新生徒会発足へ向けて頑張ってくれるものと期待しています。
さて、以前子どもたちにもそしてひとりごとでも紹介した宮澤章二さん。
「“こころ”はだれにも見えないけれど“こころづかい”は見える “思い”は見えないけれど“思いやり”はだれにでも見える」
東日本大震災のあと、何度も何度もテレビで流れていたこの言葉。『行為の意味〜青春前期の君たちへ贈る心の詩〜』にはこう書かれています(一部抜粋)。
2011年3月11日。日本中が、未だかつて経験したことのない衝撃と悲しみに覆われていたときに、テレビで流れた映像とこの一片の詩。私たち日本人に、「こころづかい」や「おもいやり」、そして「生きること」の大切さを教えてくれ、本来のあるべき姿を思い起こさせてくれたのです。
2005年3月。一人の詩人が亡くなりました。その詩人は、全国の小中高約3000校の校歌を作詞するとともに、過去30年間、ある教育冊子に、中学生に向けて、力強い詩を贈り続けてきました。…おそらく、日本の詩人の中で、中学生のために30年間も詩を書き続けたのは、その詩人だけではないでしょうか?
宮澤章二は、詩という形で、子どもたちに次のことを伝えたいと思ったのです。
「ひとり一人の子どもたちが、ひとり一人で考えながら自分自身の道を自分でみつける。同時にお互いに協力しながら、三年間の中学校生活を、悔いのないものにしていってほしい」
「怠ける時間や暇な時間があると、我々のからだや心は衰えていくような気がします。それだけ〈いのち〉の力ってすごいなと思うのです。そういう力を中学生たちにも感じとってほしいです」
宮澤さんの「友だちの風景」という詩を紹介します。
まず ぼくがいて つぎに きみがいるのか
まず きみがいて つぎに ぼくがいるのか
雨あがりの かたつむり 二ひき
並ぶ その姿を 見つめながら
存在するものの 在り方を 思う
そうだ まずも つぎにも いらない
ぼくが いま きみに
きみが いま ぼくに
いっしょに〈やぁ〉と 笑いかける
…だから 仲間なのではないか
並んで歩み いっしょに学ぶ
だから 友だちなのではないか
日常の活動や行事を通して、“絆”を深めた子どもたちが、これからも共に学び、共に乗り越え、共に喜びを分かち合えるようにしていきたい…そう思います。