今夜は、「皆既月食（※地球の影の中に月がすっぽりと入ってしまう現象）」。日本全国で見ることができるるうえ、月食中の赤銅色の月に天王星が隠れる「天王星食」も同時に楽しむことができるそうです。福岡は天気もよさそうなので、絶好の天体観察日和に…。月食の最中に月が天王星を隠す「天王星食」と呼ばれる「惑星食（※月が惑星の手前を横切るために、月によって惑星が隠される現象）」が起こるのは、前回が1580年(安土桃山時代)7月26日の土星食。次回は、2344年7月26日の土星食ということで、今回を逃すと322年後にしか見られないそうです。そんなことを考えると何だかすごいことですね！

　今日の月の出は、東の空に17:12頃そして、部分食の開始18:09頃 →皆既食開始19:16頃 →皆既食の最大19:59頃　→皆既食の終了20:42頃　→部分食の終了21:49頃とのこと。何と約86分間も赤胴食の月を楽しむことができます。また、「天王星食」については、潜入開始20:22頃　→出現開始21:17頃のようです。ただし、薄い青色の天王星の明るさは約6等級。暗い環境で肉眼でぎりぎり見える明るさのため、市街地では双眼鏡や望遠鏡を使わないと難しいようですが…。しかし、肉眼でも天気がよければ、皆既月食は十分に見ることができるはずです。
　外は少し寒い時間かもしれませんが、442年ぶりのとてもレアな天体ショーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

　さて、今日も12日の夢講座に来ていただく植松努さんの『空想教室』、「“ちゃんとしている”ふりをせず、“自分の弱み”を見せる」からです（一部要約抜粋）。

　植松さんはお父さんと二人きりの個人事業をしているとき、大きな会社と取引することになりました。相手の会社から「（今の状態ではなく）会社を株式会社にしなさい」が条件でした。会社なんて作ったことのない二人は困りました。植松さんはわかならないなりに考えました。わからないなら調べればいいと、本屋さんに行き、株式会社をつくる本を買い、読んで学んで「植松電機」が誕生しました。植松さんは会社をつくり、人を雇いました。しかし、うまくいかなくて人が辞めていきました。植松さんは「リーダーである自分が“ちゃんとしていない”からだ」と考えました。ちゃんとしようとした植松さんは、「知らないことは、恥ずかしいことだ」と知ったかぶりをしました。間違えも認めない、そしてなんでも決めつけでものを言うようになりました。植松さんの中で「ちゃんとすること＝人に迷惑をかけないこと」が、「ちゃんとすること＝人に弱みを見せないこと」に変わっていきました。そして“ひとりぼっち”になりました。それで、植松さんは「ちゃんとしているふり」をやめました。
　「自立は、孤立ではない」ことを忘れてはいけません。“会社”も“社会”もどちらも「会う」という漢字、人が出会って力を合わせるところ、ひとりではできないことをみんなでするところです。…（中略）…
（ここからは原文です）人はお互いに足りないからこそ、助け合うことができるのです。だから他人が足りないことをバカにしてはいけません。自分が足りないことを恥ずかしいと思う必要はありません。また足りているふりをする必要もありません。人は誰でも足りないんです。足りないからこそ、好きなことを伸ばそうとします。その好きなことに、「よむ」「かく」「つくる」「しらべる」をくっつけたら、どんなことでも素敵な研究開発になってしまいます。誰にでもできます。ぜひ自分の好きなことに、「よむ」「かく」「つくる」「しらべる」をくっつけてみてください。きっと素敵なことが起こるはずです。
　ぼくは今いろんな企業と一緒に仕事をしています。その中で気づいたことがあります。それは企業同士が「自分の得意なこと」を持ち寄ったときは、全然うまくいかないということです。ところが企業が「自分のできないこと」を持ち寄ったら、うまくいくことが多いのです。
　だから「人に弱みを見せる」というのは必要なことなのかもしれません。「人を頼る」というのは、もっと必要なことかもしれません。「自分の足りないところ」が、人現関係をつくる上で一番大切なものなのです。

　今日1年生の道徳科の授業は教科書に載っている「“どうせ無理”という言葉に負けない」という植松努さんを取り上げたものでした。その中で「新しいことを生み出そうとするときにどんなことが必要か？」などについて、植松さんの生き方や言葉から、子どもたちは真剣に考え、意見を発表していました（下写真）。
　夢をあきらめない強い気持ち、思い続けることの素晴らしさ、失敗を恐れないチャレンジ精神、人間は誰でも最初はできない、誰でも失敗するという当たり前に気づくこと…など大切なことをたくさん学べる「夢講座」になると思います。
　ちなみに私は、昨夜またあの有名な「TED×Sapporo」に出演されている植松さんのプレゼンテーションや様々なイベントなどの講演の動画を見ました。何度見ても、引き込まれていくそのお話に感動するとともに、12日に生で聴くことができる子どもたち、そして多くの大人の方の笑顔と感動する姿が浮かんできました。もしかして一番楽しみにしているのは私かもしれません…(^_^;)