学校日記

【2月13日】コミュニケーション

公開日
2023/02/13
更新日
2023/02/13

つぶやき

 トルコ南部を震源に6日に発生した大地震の死者がトルコとシリアをあわせて3万4千人を超えたとの報道があっていました。日本をはじめ世界各国の救助チームが懸命な救助活動を行っています。発生から1週間が経ちたいへん厳しい状況ではありますが、一人でも多くの方の命が救われること、行方不明の方が見つかるよう祈るばかりです。
 一方、そんな状況の中で、SNSには“デマ投稿”と思われる情報や映像が出回っていることも報道されていました。多くの人の命や生活すべてが奪われている状況の中、注目を浴びたいのか、おもしろ半分なのかはわかりませんが、本当に許せないものです。何度も言いますが、本当に便利な世の中になったものの、SNSをはじめとするその使い方に一人一人がもっと責任を持たなければいけないし、誹謗中傷をはじめ人を傷つけることやこのような状況のときのデマ投稿など、絶対にしてはいけないことを改めて自覚するべきだと思います。人を勇気づけたり元気づけたり笑顔にしたり…人を幸せにするような投稿であればいいのですが…。

 さて、前回の続き…川島隆太さんの『オンライン脳』からです。また内容のいくつかを抜粋・要約して載せます。

◆ゲーム依存、スマホ依存、デジタル依存は、誰でもなりうることです。ということは、遺伝的な素因はあまり関係なく、環境要因のほうが強いということです。依存状態に陥ってしまったとしても「デジタルデトックス」といって、ゲームやデジタルから引き離した状態に成功すれば、誰でも依存から回復します。
◆親が「はい、これ」と“子育て道具”のデジタル機器をまだ小さい子どもに渡し、スマホに子守りをさせる“デジタル子育て”をしてはならない。
◆「日本小児科医会」のサイトには、「見直しましょう メディア漬けの子育て」に5つの提言が…(1)2歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう、(2)授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう、(3)すべてのメディアへ積極する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30分までを目安と考えます、(4)子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピュータを置かないようにしましょう、(5)保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールを作りましょう。
◆(学校でメディア等に対する教育をやってほしいと親は願っているかもしれないが)スマホ、タブレット、パソコンなどを子どもがもっとも長時間使う場所は学校ではなく家庭。ですから、家庭でコントロールしなければいけない問題である。
◆会社から「あなたは、会社に来なくてもオンラインでいいよ」というのは裏を返せば、「あなたは会社にとっては、そんなに重要な存在ではない」と言われているようなもの。本当に必要な人材には「オンラインでいい」と会社は言わない。大学では私(川島さん)は所長ですから、所員に「オンラインが推奨されているが、オンラインでいいというのは、あなたでなくてもいいということだからね」と口を酸っぱくして話している。
◆スマホは3歳未満に絶対に触らせてはいけない。特別な事情を覗けば、高校生ぐらいからが妥当ではないか。もしそれ以下で持たせるなら、「1日の使用は1時間まで」「勉強等するときは、スマホは別の部屋に置く」等、きちんとしたルールを決め守らせないと様々な弊害が出るのではないか。
◆スマホ・タブレット・パソコンなどのデジタル機器をオンラインで長時間使い過ぎることによって、脳にダメージが蓄積され、脳本来のパフォーマンスを発揮できなくなる“オンライン脳”は、誰でもなるし、回復も可能である。

 学校においても、スマホ依存やネット依存に関する授業をしたり、SNSとの向き合い方など、機会あるごとに子どもたちに話をしたり、指導をしたりすることがあります。しかしながら、SNSのトラブルはあとを絶ちません。また、時々、スマホ依存やゲーム依存になり、生活が乱れ、親の言うこともまったく聞かず、スマホを取り上げようとすると家で暴れて手のつけようがなくなったとの話を聞くこともあります。スマホやゲームだけに限らず、コロナ禍で一気に進んだ“オンライン”ですが、様々な弊害も考えつつ、使う場面や方法、時間等を含めて考えなければなりません。何より、コミュニケーションは相手の表情(マスクで見えにくい面もありますが…)や空気感までもがわかる“対面”が一番ですよね!