最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【11月11日】いただきます!

公開日
2025/11/11
更新日
2025/11/11

校長のひとりごと

 今日は11月11日…。そして私の「ひとりごと」は、通算1111号…。私は何だか嬉しい気持ちとともに、不思議な気持ちになっています(^-^)。

 11月11日といえば、1年の中でもっとも記念日の数が多い日(50個以上)の一つとされています。例をあげると、「ポッキー&プリッツの日」「ネイルの日」「チンアナゴの日」「鮭の日」「サムライの日」「介護の日」「おりがみの日」「いい出会いの日」「たくあんの日」「めんの日」「サッカーの日」「きりたんぽの日」「鏡の日」…。そして、「箸(はし)の日」でもあります。そのことに関連したことが、今朝の西日本新聞のコラム『春秋』に載っていました。


 いただきます、と言って手に取る箸は古来、人と食をつなぐ橋渡しをしてきた。11月11日は箸の日。数字の並びが2膳の箸に見えることから日中韓の箸文化研究者が制定した。皆、お箸の国の人である。箸の漢字は竹かんむり。九州の竹を使った箸作りを60年以上続けてきた会社、ヤマチクは油揚げとそうめんで知られる熊本県南関町にある。九州道のインターチェンジから5分ほどの静かな山あい。工場横に立つしゃれた外観の直営店には300種類の箸が並ぶ。オープンから丸2年。今や年間1万人が訪れる。会社の3代目、36歳の山崎彰悟さんは12年前にUターンした。他の会社に納める箸を作るだけの会社から脱却すべく、自社ブランドの竹箸を作り、デザインに力を入れた。納豆を混ぜる箸、ポテトチップスをつまむ箸と社員発想のユニークな商品も生まれ、売り上げの7割を占めるまでになった。韓国をはじめ海外輸出も好調だ。国内では竹の需要が減り、放置竹林が増え、豪雨時の土砂災害や獣害の原因になっている。ヤマチクは地産にこだわることで環境を守り、竹に携わる仕事を持続する仕組みを作ろうとしている。

 「いただきます」と「ごちそうさま」は、翻訳が難しい日本語だ。食事の都度、繰り返す言葉は「人は一人では生きていけないことの確認作業」だと山崎さんは考えている。食に関わる生き物や人、自然への感謝の間に、箸がある。


  食事の前に「いただきます」というのは、食材や料理を作ってくれた人、さらにはその命を分けてくれた動植物など、食に関わるすべてのものへの感謝の気持ちを表します。また、「謙譲語」として、これから食事を始めることをへりくだって伝える意味合いもあるといわれます。「ごちそうさま」も同様です。これは、日本独特の食文化であるといえます。海外にも食事前の挨拶はありますが、主な意味合いとしては「食事を楽しんで!」という相手への気遣いであったり、キリスト教圏では神への感謝の祈りが中心であるようです。ですから「命そのものに感謝する」という考えは、世界的に見ても珍しいとされています。しかし私は、「命そのものに感謝する」という考え方は素晴らしいと思います。

 そして、山崎さんの言葉、「人は一人では生きていけないことの確認作業」という考え方もなるほどだと思います。だって私たちは、たくさんの人、生き物、もの、ことのおかげで生きている、いや「生かされている」のですから。「おかげさま」ですね!


 お店で食事をして帰るときも「ごちそうさまでした!」と自然に言っている私がいます。中には「とても美味しかったです。ごちそうさまでした!また来ますね!」と言われる方もおられるでしょう。きっとお店の方も喜ばれるのではないかと思います。「いただきます!」、「ごちそうさまでした!」…これからも大切にしていきたいものです。


[ひとりごと 第1111号]