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【12月5日】叱る

公開日
2025/12/05
更新日
2025/12/05

校長のひとりごと

 サンマーク出版の『月刊朝礼が本気で考えた朝礼ネタ』の「叱られることは成長すること。生かして初めて意味がある」からです。


 若手の落語家として活躍する桂福丸(かつらふくまる)さんは、自らの経験を生かし『怒られ力』という本を出版しています。叱られたときの受け止め方、次への生かし方が紹介されており、その一つに「まず、自分のできることをしっかりとやる」が挙げられています。

 入門したばかりのころ、福丸さんは先輩に、「何もできないなら帰ったほうがいい」と言われたそうです。大きなショックを受けながらも、「今できることは本当に何もないのか」と考えます。その結果、「人よりも早く楽屋に行く」「挨拶をきちんとする」という2つならできると気づきました。その2つを地道に続けることで、やがて目上の人に名前を覚えられ、仲間として受け入れられるようになったということです。

 叱られることは、つらいことかもしれません。しかし、大きく育ってほしいと期待されるからこそ注意されるのです。特に若いときは、叱られるうちが花だと考えましょう。大切なのは、それを糧にし「成長に繋げよう」という自分の受け止め方なのです。


 私は保育園5年間、小学校6年間、中学校3年間…、いろいろな先生方にお世話になりました。それぞれの園や学校におられた教育熱心で厳しかった先生のことはいまだに忘れられません。様々な場面でしっかりと鍛えられ、時に叱られました。ただ、頑張ったときはその何倍も褒めてくださいました。そしてたくさんの「教え」をいただきました。今の私があるのも、そういう先生方に叱咤激励してもらいながら、鍛えてくださったからだと思っています。今の時代、「叱る」ということが難しくなっているかもしれません。もちろん、よいところを見つけてしっかりと褒めることはとても大切です。しかし、時と場合によってはきちんと「叱る」ということが私は大切だと思っています。そして、叱られた本人も、なぜ叱られたのか、どういう思いで相手は言ってくれてるのかを考え、次の行動に生かすことが大切なのだと思います。子どもたちの場合には、なぜ叱られているかがわかるように話してあげることも大事です。そして、親であれば、日頃からしっかりと抱きしめてあげることも大切だと私は思います。

 叱られることは誰でもイヤです。しかし、私のために真剣に叱ってくださった先生、厳しくも優しく話をしてくださった先生に私は心から感謝をしています。そのおかげで、気づくことがたくさんありました。大切なことをたくさん学ぶことができました。

 「怒(おこ)る」ではなく、愛情をもって「叱(しか)る」ということについて、皆さんはどのように思われますか?


(ひとりごと第1129号)