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【1月22日】マフラー

公開日
2026/01/22
更新日
2026/01/22

校長のひとりごと

 今朝の読売新聞のコラム『編集手帳』からです。


 昔の小学校はきめられた通学路で通うことにうるさくなかった。遅刻した時など校舎への近道があれば便利だろう。

 昭和から平成の俳壇で活躍した上田五千石につぎの句がある。

〈校庭の柵にぬけみち冬あたたか〉。

 狭い柵の間を抜ける元気な子供に目を細めたのかもしれない。五千石には〈風の子となるマフラーの吹流し〉という作もある。寒風をもろともせず走り回る子供のマフラーにぬくもりをもらったのだろう。四国・松山市の住宅街の交差点では、小鳥の像に誰かが巻いたマフラーが行き交う人の心を温めているという。本紙オンラインが写真を掲載した。アーチ形の車止めに置かれた鳥の像の首元に、青や黄、ピンクの色とりどりのマフラーが巻かれている。ぜんぶで12羽。寒さのなか冷たい印象の金属製の鳥たちが華やぎ、元気にさえずっているように見える。市によれば、10年ほど前から冬の訪れとともに、いつのまにかマフラーが巻かれるようになった。近くで働く女性の声が記事になった。

「誰がやってるんでしょうね」と首をかしげ、ほほえんだという。謎の優しい人の話題にほっとする。


 ニュースでは、人を傷つけたり、人を貶(おとし)めるような事件の報道が毎日のように流れてきます。「なんでそんなことが?」と思うようなことが年々増えているような気がします。もっと人に優しく、もっと人を大切に、もっと人を笑顔にするようなことが増えてくれればと思います。

 「金属製の鳥が寒そう…」とマフラーをかけてあげる人…とっても優しい心の持ち主なのですね。きっと誰に対しても優しくあたたかく接していらっしゃるのだろうと想像します。生きていれば、時にイヤなこと、きついこと、納得がいかないこと…様々なことがあると思いますが、たくさんの人への感謝と敬意を持ちつつ過ごせたらと私は思っています。


(ひとりごと第1151号)