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【7月12日】砂時計

公開日
2023/07/12
更新日
2023/07/13

校長のひとりごと

 3年生が、一日体験学習で公立高校3校・私立高校7校にそれぞれ分かれて、授業体験や校舎見学、学校説明等を受けています。2学期になるとすぐに課題テスト、2学期中間テスト、10月・11月の学力診断テスト、後期中間テストと続きます。そして11月末からは、二者面談、三者面談を通じて、進路決定していかなければなりません。中学卒業後の進路について、それぞれがさまざまな情報を得ながら、最終的には自分自身で決定していかなければなりません。毎日の小さな努力を積み重ねながら、自分の進路を実現していってほしいと思っています。

 さて、現在91歳になられる女優の山本富士子さんという方がおられます。山本さんが『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』の中に「砂時計の詩」というタイトルの詩を紹介されていました。

一トンの砂が、時を刻む砂時計があるそうです。
その砂が音もなく巨大な容器に積もっていくさまを見ていると
時は過ぎ去るものではなく
心のうちに からだのうちに積もりゆくものということを実感させられるそうです。
時は過ぎ去るものではなく
心のうちに からだのうちに積もりゆくもの

 これは、亡くなられた山本さんの旦那さんから贈られたバースデーカードに書かれていた、もともとは産経新聞の一般読者の方が投稿された詩だったとのことです。
 山本さんは、次のように言葉を続けています。

 私はこの言葉に出会うまでは、時は過ぎ去るものと考えていました。こうしてお話ししている時ももちろん刻々と過ぎていきます。だからこそこの一瞬一瞬を大切に、一日一日を大切に、いい刻(とき)を自分の心や体の中に積もらせていくことが大事で、それがやがて豊かな心やいい人生を紡(つむ)いでいってくれる。そう受け止めて、一日一日を精いっぱい生きる、きょう一日を精いっぱい生きることの大切さを改めて実感させられました。とても感動したものですから小さな紙に書いて、お財布に入れていつも持ち歩いているんです。

 「時は過ぎ去るものではなく、心のうちにからだのうちに積もりゆくもの…」という言葉が私の心に留まり、紹介させていただきました。時間に追われている自分、なんとなく無駄に過ごしているようなときもある自分を振り返り、やはり、一日一日を大切に、その時その時を大切にしながら、より豊かに、そして精いっぱいに生きていかなければと改めて思った私でした。