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【7月19日】陰を知る

公開日
2023/07/19
更新日
2023/07/19

校長のひとりごと

1学期も明日で終わりとなります。子どもたちのおかげ、保護者の方のおかげ、地域の方のおかげ、大野城市教育委員会をはじめ関係機関の方のおかげで、なんとか無事に明日の終業式を迎えようとしています。今日紹介するのは、先日もとりあげた10月の夢講座にご来校いただく腰塚勇人さんの著書『今こそ大切にした共育』からです。

「裏方を知る、陰を知る」
 毎日のようにテレビで見かけるお笑い芸人やタレントですが、そのおおくの方が吉本興業という会社に所属しているのは知っていますよね。所属するタレントは約6千人もいるそうです。
 先日、そんな吉本のトップの芸人さんをよく知る方のお話を聞くことができました。トップの芸人さんたちには共通するものがあり、少し売れ出した芸人さんが、そこから上に上りつめることができるか、逆に“一発花火”で終わるかはすぐ分かるということです。それは売れ出した時に誰を大切にしているかを見れば分かるそうです。後輩や裏方の方をふだんから大切にしている人には、その後、登りつめていく階段が用意されているそうです。誰がその階段を準備してくれるかといえば、その後輩や裏方さんたちであり、それを同じようにやってきたトップの芸人さんたちだそうです。その行動ができる人の原点には、自分が苦しいときの支えになってくれた方への感謝があるからであり、その感謝を忘れたときに、階段はすでに下りになっているということです。
 皆さんにも「陰で支えてくれた人」で思い当たることがあるでしょう。自分ひとりの力で成長できたわけではないんです。お父さん、お母さん、家族のみんな、先生、友人、みんなのお陰です。
「裏方を知る。陰を知る」
いつも支えてくれる人たちへの感謝を忘れてはいけません。

 私たちは生きています。たった一つしかない命で、一度きりの人生を生きています。ただ、私たちを支え励まし、助けてくれる人がいることを意識すると「感謝」が生まれ、「生かされている」と感じることができるのではないでしょうか。そして、奇跡で生まれたかけがえのない「命」を大切にしなければと思います。それは「命」を簡単に絶つようなことをしないことはもちろん、「命」を精いっぱいに使って、一生懸命に生きることです。たとえ失敗しようとも、目標をもちチャレンジし、粘り強く取り組むことであると私は思います。
 私たちは目に見えるものだけをすべてだと捉えてはいけません。目に見えないものにこそ、本当に大切なことがあることを私たちは何度も経験してきています。子どもたちにも目に見えない大切なものを見ようとしてほしいし、そういう感性をもっていてほしいと思います。
 「陰を知る」、そして「お陰様で…」と常に感謝ができる人でありたいと思います。