最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【11月21日】心より…

公開日
2023/11/21
更新日
2023/11/21

校長のひとりごと

 昨日は高校のときの同級生の通夜に行かせていただきました。会場には入りきれないほどの参列者がおられました(少なくとも300人くらいはいらっしゃったのでは…)。きっと彼の人柄です。
 彼とは高校時代、同じバレー部で一緒に3年間汗を流した仲間です。私がセッター、彼はチームのエーススパイカー。たいへん真面目で、いい加減な私に「藤井、ちゃんとしなきゃだめだよ!」と注意してくれたり、部の中でも建設的な意見を言ってくれたり…。どんな場面でも冷静に物事を判断し、常に正しい行動をとることができる人でした。ですから、プレーもいつも冷静で、しかも常に一生懸命でした。私のトスが悪くて、打てなくても、私に「ごめんごめん…」と謝るような彼。誰に対しても優しく頼りがいのある彼…。人間性が素晴らしいのです。
 彼は大学卒業後、小学校の先生となり、早くに校長職にも就いて活躍していたようです。3年ほど前に、電話で私がお願いごとをしたときも快く引き受けてくれました。そのとき聞いた彼の声が私にとっては最後となってしまいました。今思えばそのとき直接会いに行けばよかったと後悔しました。彼はたくさんの人に、たくさんの優しさを与え、たくさんの夢を与え、たくさんの幸せを与え続けてきたのだろうと思います。あれだけ多くの方が、彼のために集まっていることがそのことを証明しています。本当に残念でなりません。そして、彼が亡くなったことが未だに信じられません。彼の残したものは大きくて、そしてその命はきっと継がれていく…
 私は思います。人の一生がいつ尽きるかなんて誰にもわかりません。だからこそ、「今」を精一杯に生きることがいかに大切か。私は、彼のようにはいきませんが、少しでも人を笑顔にしたり、人の役に立てるよう頑張らなければと改めて思いました。
 ご冥福を、心よりお祈りいたします…


 『生きているということは』<永六輔>

生きているということは 誰かに借りをつくること
生きていくということは その借りを返していくこと
誰かに借りたら 誰かに返そう
誰かにそうしてもらったように 誰かにそうしてあげよう

生きていくということは 誰かと手をつなぐこと
つないだ手の温もりを 忘れないでいること
めぐり逢い愛しあい やがて別れの日
その時に悔やまないように 今日を明日を生きよう
人は一人では生きてゆけない
誰も一人では歩いてゆけない