【1月31日】高い志
- 公開日
- 2024/01/31
- 更新日
- 2024/01/31
校長のひとりごと
今日は、3年生で公立高校推薦入試を受検する子どもたちの面接練習をさせてもらいました。志望動機、将来の夢や目標、中学校で頑張ったこと、尊敬している人、大切にしている言葉、高校で頑張りたいこと、最近気になっているニュース、世界に貢献できる人物で必要な資質は何か、などの質問をしました。子どもたちは緊張しながらも、立派に答えてくれました。自分の中学時代を考えると、こんなに立派なこと言えなかったなと思いますし、素晴らしい子どもたちだなぁと改めて感心させられました。私が決めていいのなら、全員「合格内定」したいと思う人物ばかりです。
最後に少しだけアドバイスをさせてもらいましたが、中には「校長先生、ちょっと待ってください。メモをとらせてもらっていいですか?」と、ポケットからメモ用紙と筆記具を出し、私の話を笑顔でうなづきながら聞き、メモをとっている子もいました。どこまでも感心してしまう子どもたちでした。残り6日ほどにはなりましたが、最後の最後までできることに取り組み、当日は自分らしく笑顔で元気に、思いや意欲が伝わるように頑張ってきてもらいたいと思います。
子どもたちのおかげで、私がたいへん勉強になりました。
さて、今朝の西日本新聞『春秋』からです。
1月の満月を米国ではウルフムーンと呼ぶようだ。さえざえとした夜空に、オオカミの遠ぼえが響き渡る光景が目に浮かぶ。日本では冬満月という季語も。先週の満月は息をのむほど美しかった。山あいを走る高速バスに乗っていたところ、暗闇を照らす月がずっと付いてきた。そう見えるのは距離がとても遠いから、と幼い頃に教わった話を実感した。地球から約38万キロ。はるかかなたにある月が最近ぐっと身近になった。日本の探査機SLIM(スリム)が月面への「ピンポイント着陸」に成功した。あの辺りにいるのかな、と餅をつくウサギの耳を見つめる方もあられよう。降りられる場所ではなく、降りたい場所に。誤差は100メートル以内で宇宙航空研究開発機構(JAXA)は「百点満点」と胸を張る。ただ着地で逆立ちになり、発電に必要な太陽電池パネルの位置は微妙。何とか踏ん張っている様子がいじらしく、ちょっと行って動かしてあげたい。そんなことができないぐらい遠いから快挙なのだが。太陽の向きが変わり、パネルが稼働し始めたと朗報が届いた。スリムに搭載された特殊カメラは新たに岩石の姿を捉えた。岩の名前は小型犬から取ってトイプードル。ウサギだけでなく犬もいるとは楽しそう。旧ソ連の無人探査機が月面着陸してから半世紀以上。いつか人類が暮らせるようになるのだろうか。ずっと遠くから眺めておきたい気もする。
宇宙工学技術の進歩だけでなく、様々な分野での技術の進化は凄まじく、私たちの想像をはるかに超えるくらいです(その進歩になかなかついていけていない私…)。その進化の源はやはり、「志」や「夢」をもつことだと思います。こうなりたい、こんなことを生み出したい、こんなことができるようになるといい…などと強く思い続け、その実現のために学び、努力し、チャレンジし続ける。そのことが、これまでも技術の向上や進化、進歩に繋がっているのだと思います。
今日の面接で子どもたちは将来、「薬剤師」「国際弁護士」「教師」「科学者」「医師」「理学療法士」…など、様々な夢や志をもっていました。中には、世の中の役に立つようなものを新たに「創造」していく仕事がしたい、だからこそ、高校でも常に探究心をもってもっともっと力をつけたいと話してくれた子もいました。このような志をもつ子どもたちが、様々な分野で、日本だけにとどまらず、世界で活躍する、いわばグローバルに活躍してくれる人材になっていくのではないかと思います。この子たちを見ているとこれからのさらなる活躍に期待したいし、私も少しでも負けないように頑張らなければと思います。