【3月8日】“あったかい”最高の卒業式
- 公開日
- 2024/03/08
- 更新日
- 2024/03/08
校長のひとりごと
無事に第53回の卒業式が終了しました。立派な卒業式でした。あったかい卒業式でした。
呼名のときの「はい!」の返事…昨日のリハーサルよりさらに素晴らしい、15年分の思いや感謝、これからの決意のこもった返事でした。まっすぐに前を向き、「どうだ!」と言わんばかりの立派な返事をしてくれたり、清々しい笑顔で返事してくれたり…そんな素敵な返事に感動しました。クラス全員の呼名が終わると最後に担任の「以上○名」という言葉があり、子どもたちは回れ右をして、保護者の方を向いて一礼するのですが、3年1組のときから、保護者の皆様、来賓の皆様は、拍手をしてくださいました。私は驚くと共に、保護者の皆様もまた、あたたかい方ばかりだと改めて思いました。子どもたちの立派な姿、保護者の方々の優しさに、私の涙腺はそのあたりで相当危ない状況でした。卒業生代表で証書を受け取る、的場まあさんの返事とその清々しい態度にも感動しました。そして、私の式辞…
子どもたちは、真剣な表情で一生懸命聞いてくれました。式辞を読み上げるうちに、たった一年間の関わりではありましたが、子どもたちの頑張る姿、優しい言葉かけ、素敵な笑顔、感動の涙…たくさんの場面が思い出され、感極まりました。「しっかりと言わなければ…」と、自分に言い聞かせ、子どもたちへ、そして保護者の方、来賓の方への感謝の気持ちを伝えました。その間も子どもたちは姿勢良く最後まで聞いてくれました。
PTA会長の中島英俊 様の祝辞にも、子どもたちはしっかりと心で受け止めながら聞いていることが横で見ていてもわかりました。そのあとの在校生代表の2年生 宮崎さんの「送辞」は、先輩方へのリスペクトと感謝に溢れていました。そして、前生徒会長 上栫悠綺さんの「答辞」…その後半を紹介します。
3年生になると、すべてに「最後の」がついてきました。最後の体育祭では「One Action」というスローガンのもと、一つ一つの行動に思いを込めて、今まで学んできたことをいかしていくために一生懸命取り組みましたね。3年生として、リーダーとして、過去最高の体育祭を創り上げるために、日に日に焼けながら頑張ったことを覚えています。声をからして指示を出し、先生方からの厳しい言葉を受けとめ、毎日頭を抱えて…、それでも炎を絶やすことなく取り組んだ日々。私たちの3年間の中でも特に輝かしい最高の行事として胸に刻まれたことだと思います。
最後の文化祭では、久しぶりにまどかぴあの大ホールで行うことができました。日々の練習でリーダーを中心にクラスの目標に向かって、大きな声で歌い表現した時間はまさに青春だったと思っています。ステージの上では、一番よい合唱をするんだ!という気持ちが6クラスすべてから感じられました。どのクラスも本当に感動しました。
文化発表会が終わると、一気に受験ムードになりましたね。今までに感じたことのないプレッシャーや不安を抱えながらも、自分たちの夢に向けて必死に取り組みしました。支えてくれる人がいることのありがたさ、その存在の大きさを心から感じる日々でした。私は三年間を通して、仲間と創り上げることの喜び、仲間と笑いあうことの楽しさ、仲間と過ごす時間の尊さを学びました。もうこの全員と何かをすることがないと思うとさみしく心細いですが、夢に向かって旅立ちます。
私たちの成長のために真正面から向き合い、サポートし続けてくださった先生方。一番に私たちのことを思ってくれて、どんなに辛いときでも寄り添ってくれた家族。そして何より、この学校生活を彩ってくれた仲間たち。今日まで三年間、本当にありがとう。毎日のたわいもない会話が本当に楽しかったです。これからそれぞれの道に進んでいく中で、辛いことや苦しいことがあるだろう。けれどそのときは、中学校で学んだことを思い出して頑張ろうね。また、集まることのできるその日まで。お元気で。今まで関わってくださったすべての方々、本当にありがとうございました。私たちは皆、この大野東中で学んだことを胸に、夢に向かって大きく羽ばたいていくことを誓い、卒業生答辞とさせていただきます。
素敵な答辞でした。そして式歌「群青」。矢野翔吾さんの指揮、谷口巴菜さんのピアノ伴奏…二人の表現力豊かな指揮と伴奏に合わせ、卒業生全員が心を一つにして歌う群青に、感動しなかった人はきっといないはずです。私は思わず立ち上がって聴かせていただきました。ふと、保護者席に目をやると、涙している保護者の方もおられました。お子様との15年間の日々を思い出され、感慨もひとしおだったのではないかと思います。最後の校歌(伴奏 井上百花さん)も立派に歌い上げ、閉式となりました。来賓の方は帰られるとき口々に「立派な卒業式でした」「感動しました」「素敵な卒業式をありがとうございました」…と、おっしゃっていました。
この「ひとりごと」を作成中、一人の保護者の方が私を訪ねてこられました。「え?何かトラブルでもあったのか?」と思って玄関に行くと、「校長先生、素敵な卒業式をありがとうございました!どうしても感謝をお伝えしたくて、手紙を書いてきました…」。その手紙にはこんなことが書かれていました。
「感動の卒業式をありがとうございました。私は校長先生の式辞を勝手に期待していました。そして期待以上の素晴らしい式辞に、感動と感謝の思いが溢れて、心が温かくとても幸せな気持ちになりました。校長先生の声が心に響く声なのは、相手の方のことを思い、心の声を響かせてある声だからですね。式辞を書き終えるまで、卒業生へ向けての思いをめぐらせては、何度も何度も読み返してくださって完成されたのだと思います。校長先生の真心溢れる式辞だったと感じました。また一つ校長先生からいただいた宝物が増えました…」
何と、ありがたいことか。私は子どもたちへの正直な思いを言葉にしただけです。それくらい素敵で立派な3年生でした。いつも笑顔で、いつも優しくて、いつも前向きに頑張る子どもたちでした。何より素直であったかい。子どもたちのあたたかさはきっと、保護者の方のあたたかさです。おかげで私は、大野東中に来て、たくさんの感動と幸せをいただきました。感謝、感謝、感謝…
卒業生の皆さん、卒業おめでとう!君たちの前途を祝福し、それぞれの道で、ますます輝いてくれることを願っています。いつも、いつまでも応援しています!素敵な“出会い”に感謝です。君たちに心から感謝です。
来週から来ないかと思うと、やっぱりさみしいなぁ…